「30年前に国鉄が民営化された時は、JR九州が上場できるなんてほとんど誰も思っていなかったはずです。なぜ上場できたのですか?」
鹿児島県長島町の副町長(地方創生担当)をしていた時、JR九州本社で元社長に直接聞いたことがある。
「井上さん、トップがビジョンを語り続けることです。あの手、この手で。私は何度も九州を回りました。」
その言葉は、僕の心の拠り所の一つになった。
くじけそうなとき、壁にぶつかったとき、よく思い出した。
唐池浩二・JR九州会長の新刊『本気になって何が悪い』には、トップがビジョンを語り続けること、声やユニフォーム、演出など人をその気にさせる工夫が、豊富な経験談に基づいて、軽妙洒脱に書かれている。
中でも印象的なのは、こちら。
ひとつの夢がかなうということは、その夢が夢でなくなるということ。次なる夢を描かなければ組織は停滞してしまう。夢があるから、組織や人は進むべき方向を見失わない。方向が見えていると「気」が満ち溢れてくる。逆に、夢がなくなると「気」も集まってこない。(155ページ)
京大柔道部出身の唐池さんからの、「相手の懐に飛び込む感覚」も、柔道家の僕にとって、とてもしっくりきました。
これは、お勧め!
もっと知りたい!
●唐池恒二さんの『鉄客商売 JR九州大躍進の極意』で改めて感じた「コンセプト」と「ネーミング」の重要性
<井上貴至 プロフィール>
<井上貴至の働き方・公私一致>
東京大学校友会ニュース「社会課題に挑戦する卒業生たち」
学生・卒業生への熱いメッセージです!
<井上貴至の提言>
間抜けな行政に、旬の秋刀魚を!
編集部より:この記事は、井上貴至氏のブログ 2017年11月14日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『井上貴至の地域づくりは楽しい』をご覧ください。