自分の能力以上に、成果を上げたいと思ったら「自分よりできる人に仕事をしてもらう」ことです。自分よりできる人が集まってくれば集まってくるほど、自分の能力を超えた成果を手に入れることができます。
DeNAを創業した南場智子さんが創業時に心がけていたのが、自分より優秀な人を連れてくることだったそうです。前職のマッキンゼーの2人の同僚と3人で起業したものの、当初は人手不足で仕事が回らなかった。そんな苦しい時も何とか我慢して「自分たちよりもすごいやつしか入れない」というポリシーで、10人の夢のチームを作り上げた。それがその後の成長につながったと語ります。
自分自身が出来ることには限界があります。得意分野を持っている人でも、オールラウンドにすべての能力を兼ね備えているというのは極めて稀です。むしろ、特別な才能や能力を持っている人というのは、それ以外の分野がからっきしダメという場合も多いのです。
「自分より優秀な人」というのは、正確にいうと「自分より優秀な得意分野を持っている人」という意味です。相手のどこかの部分に特筆できる力があって、それを心からリスペクトできる。そんな人とチームを組めば、その能力と自分の得意分野を組み合わせることで、シナジーが生まれます。
自分自身が努力をして相手の得意分野で努力するよりも、優秀な人とコラボレーションする方が時間もコストも圧倒的に有利です。
優秀すぎる人が仕事で思ったような成果を出せないのは、コラボレーションするパートナーに恵まれていない可能性があります。リスペクトできる人がいなければ、何でも自分でやってしまおうと思ってしまう。できる人にありがちな解決法ですが、一人で抱え込むやり方では、生み出せる成果に限界があります。
私がお仕事でお付き合いしている人たちには、私には出来ないことをいとも簡単にやり遂げてしまう「自分より優秀な人」が沢山います。その人たちのお陰で、自分一人では到底到達できないような、大きな成果を手に入れることができるのです。リスペクトできる仲間と仕事をするのは、自分の能力以上の成果が出せるだけではなく、とても気持ちよく、やっていて楽しいものです。
仕事で大切なのは「自分が何をやるか」より「誰と一緒にやるか」ということ。自分一人でできることなどたかが知れているのです。
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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年11月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。