ブラック・フライデー、オンライン売上高は過去最高を更新

今年も、ホリデー商戦がやって参りました。

消費者センチメントがITバブル期、2000年以来の高水準近くで推移し、資産価格の上昇が熱気を煽るなか、今年も幸先の良いスタートを迎えております。

アドビ・アナリティクスは、感謝祭のオンライン売上高が前年比18.3%増の28.7億ドル、本命のブラック・フライデーは16.3%増の50.3億ドル発表しました。もちろん、共に過去最高を更新しています。感謝祭明けの月曜日、サイバー・マンデーの売上高は16.5%増の66億ドルに達する見通しです。

11月1日から24日、ブラック・フライデーまでのオンライン売上高は17.8%増の383億ドル。人気商品はグーグルのクロームキャストや動画ストリーミング機器のロクのほか、任天堂の”スイッチ”、タカラトミーのHatchimals(日本名ウーモ、たまごっちのような玩具)、子供向けヒーローのPJマスクなどが挙げられていました。

小売売上高でみたオンライン売上高は9.1%ながら、ホリデー商戦では話が変わります。eマーケターによれば2017年は11.5%と見込まれ、2016年の10.6%を上回る公算なんですね。

アマゾンも、ブラック・フライデーの売上高が”過去最高水準”と表明し、最初の5時間で20万件もの玩具が飛ぶように売れたといいます。オンライン売上が絶好調な半面、既存店は芳しくありません。ショッパートラックは、ブラック・フライデーの既存店客足数に対し「前年比1%減少」と報告。感謝祭とブラック・フライデーの2日間では、2%減でした。

全米小売業協会(NRF)の調査をみても、オンライン売上を好む傾向が見て取れます。ギフトの考える上で仕えるメディアとして、TVが比較的優位を維持する一方で、フェイスブックやインスタグラムなどの存在感が増してきました。

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(出所:NRF、数字は%で複数回答)

買い物する上での判断材料も、1位は無料配送で64%、2位が伝統的な売上拡大戦略である時間限定の値下げキャンペーンで50%に入りつつ、3位にはオンライン購入で既存店受け取りが33%となりました。オンラインに関わる回答が目立ちます。

既存店にとっての望みは、オンライン購入での受け取り基地を販売増に繋げることでしょう。買い物の判断材料には、依然としてカスタマーサービスの重要性を挙げる声が22%確認できるため、ビッグデータを活かしたサービスのカスタマイズなど質の高さが求められそうです。

(カバー写真:D1v1d/Flickr)


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2017年11月27日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。