参議院における立憲民主党と民進党の綱引きをどう見るか

枝野氏、大塚氏公式SNSより:編集部

立憲民主党の引き立て役になるつもりなら、民進党の参議院議員が立憲民主党に移籍してもおかしくないが、さてどんなメリットがあるのだろうか。

枝野氏の力量が問われるところだが、立憲民主党の代表を続けることに拘った結果、集団的自衛権の制限的導入を容認していたご自分の憲法改正私案を撤回してしまって、やや鵺的な表情を示し始めた枝野氏について行くことにどの程度のメリットがあるのかよく分からないところだ。

これで村田蓮舫さんでも動けば、蓮舫人気にあやかろうとする人が出てくるかも知れないが、多分連合の人たちが渋い顔をするだろうから、雪崩を打って民進党から立憲民主党に移るようなことはないはずである。

参議院選挙でも共産党との選挙協力が出来るはずだ、と考えているとしたら甘い。
次の選挙は、共産党も公明党も必死になるはずだから、共産党の支持者の票で当選しようと考えていると当てが外れるはずだ。

参議院が衆議院と同じようになってしまったのでは、参議院としての独自性など発揮出来るはずがない。
良識の府、再考の府の参議院らしい候補者を擁立した方がいいのに、共産党や立憲民主党のように反権力、反自民、反安倍といった極めて党派性が高い政治色を付けるのがいいのかよく考えられた方がいい。

多くの有権者は、無党派層で、政治色が強過ぎる人は何となく遠ざけるようなところがある。
共産党や社民党、立憲民主党のような政治色、イデオロギー色は出来るだけ控えた方が、より多くの有権者から支持を得られそうな気がしている。

慌てないことである。

民進党は、やり方次第ではキャスティングボートを持てるのだから、民進党の参議院議員の方々は当分動かないことである。

まあ、希望の党を側面から応援しようとしている私のポジショントークだから、鵜呑みにはされない方がいいが・・・。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年12月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。