大塚氏が正式に解党を選択肢に掲げれば、元の鞘に収まれないはず

民進党サイトより:編集部

民進党の皆さんの危機感がここまで強かったのか、とちょっと驚いている。

まあ、何の危機意識もなくのんべんだらりと終末の時を迎えるよりは、遥かにいいことである。

どちらかと言うと、今の日本の社会は全体として規律が緩んでおり、危機が目前に迫っていてもその解決をどんどん先送りして結局二進も三進も行かなくなってしまってからようやく動き出すようなところがある。

まるで茹でガエルだな、と評されるのだが、大抵の人はぬるま湯の状態がいつまでも続くと思って自分から湯から出るようなことはしないものだ。

民進党の大塚代表は、どうやら前代表の前原氏と同様の危機意識を持ち続けた人のようである。
最終的な結論がどうなるか分からないが、一旦公式の場で代表が解党を言い出したら、もう元には戻れないと考えておいた方がいい。

多分、分党に向けた話し合いになると思うが、議論が錯綜して収拾が付かなくなる前にさっさと分党して民進党の資金を然るべく配分されたらいい。

党がなくなるのだから民進党に残っている資金は国庫に返納すべしだ、などという議論をされる方も出てくるだろうが、民進党の運営が二進も三進も行かなくてやむを得ず解党する場合と違って、今回の民進党の分党の動きは政党としての本来の活動の延長上にある合理的な政治選択だろうから、そういう声には一切耳を貸さないでいい。

一時的にはあれこれ批判されるだろうが、国民の期待に応えられるような政党としてそれぞれに再出発すればいいだけのことだから、多少の批判は甘受されることだ。
半年もすれば、どんな批判も下火になる。

分党するのであれば、やはり年内がいい。

民進党は、やはり解党なり分党する定めだったということだろう。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年12月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。