石破さんは真面目で憂国の士の一人だと思っているので、石破さんが自民党の総裁選に名乗りを上げることはいいことだと思っているが、しかし、石破さんの憲法改正案には賛成できない。
政治家としては高く評価するが、石破さんを支持するのは総裁選挙に名乗りを上げるまでに限ったことで、石破さんが本当に自民党の総裁になり、日本国の総理大臣になって憲法改正を主導するようなことになってしまえば日本は結構危ない道を歩まざるを得なくなりそうで、私自身は石破さんに日本の国の将来を託そう、などとは思っていない。
しかし、間違いなく石破さんはいい人であり、優れた政治家である。
よく勉強されており、政策にも明るい。
石破さんの言葉には魂が籠められており、決して人を誤魔化したり、自分の私利私欲で動くような人ではない。
自衛官に向かって「諸君」と呼び掛ける石破さんの言葉を聞いて、私自身魂が震えるような思いをしたことがあるが、しかし、それでも私は石破さんの憲法改正案には賛成できない。
私は、自衛隊は自衛隊のままでいい、と思っている。
自衛隊を国防軍や防衛軍などと本物の軍隊にまで昇格させることに、私はあくまで反対である。
自衛隊を軍隊にし、軍事裁判所を設けるべし、というのが石破さんの憲法改正案の最も重要なところだが、石破さんがいくら熱弁を振るっても、石破さんの憲法改正案は実現しないはずだ。
安倍総理の後の自民党総裁は、石破さんよりもずっとマイルドな人になるだろう、というのが現時点での私の見立てである。
それが来年になるのか、再来年になるのかはまだ何とも言えないが、いつかその時が来る。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年12月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。