2017年版:アメリカ人のお金の使い途、トップ10

安田 佐和子

米国の個人消費と言えば、GDPの7割近くを占め言わずと知れた米経済のドライバーです。11月までの年初来で、総額は実質ベースで前年比2.7%増の130.6兆ドル也。では、アメリカ人はどんな項目にお金を掛けたのでしょうか?

10位 テレビ
支出額:1.97兆ドル
個人消費の割合:1.51%
前年比:18.74%増
過去10年間での増加率:686.37%増

9位 新車
支出額:2.81兆ドル
個人消費の割合:2.16%
前年比:3.01%増
過去10年間での増加率:9.91%増

ハリケーンの買い替え需要もあり、2017年は前年割れから大幅増に反転。

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(作成:My Big Apple NY)

8位 ガソリン
支出額:2.84兆ドル
個人消費の割合:2.17%
前年比:1.06%減
過去10年間での増加率:2.45%減

7位 電気・水道・ガス
支出額:3.07兆ドル
個人消費の割合:2.35%
前年比:1.28%減
過去10年間での増加率:5.22%減

6位 処方箋薬
支出額:3.74兆ドル
個人消費の割合:1.49%
前年比:1.49%増
過去10年間での増加率:27.51%増

5位 服飾・靴
支出額:4.24兆ドル
個人消費の割合:3.25%
前年比:2.01%増
過去10年間での増加率:19.08%増

4位 レストラン・バー
支出額:5.61兆ドル
個人消費の割合:4.30%
前年比:0.84%増
過去10年間での増加率:15.65%増

雇用統計・非脳魚部門就労者数の牽引役こそ、外食サービス。製造業に迫る勢いです。

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(作成:My Big Apple NY、出所:BLS)
3位 医療費(歯科含む)
支出額:6.68兆ドル
個人消費の割合:5.12%
前年比:4.40%増
過去10年間での増加率:25.80%増

2位 食品・飲料
支出額:7.89兆ドル
個人消費の割合:6.04%
前年比:2.49%増
過去10年間での増加率:5.14%増

1位 帰属家賃
支出額:19.39兆ドル
個人消費の割合:14.85%
前年比:1.24%増
過去10年間での増加率:14.01%増

——帰属家賃が1位というのは仕方がないとして、テレビが10位に食い込んでいるとは予想外でした。TV場慣れが著しいと言われながら、まだまだ映画やドラマを視聴するツールとしてアメリカ人には必要なのですね。グーグル・クロームやアップルTVなどストリーム機器が成長の一端を担っているに違いありません。

4位のレストラン・バーも、大健闘していました。労働市場が拡大中である一方で賃金が伸び悩み、ギグ・エコノミーという言葉が普及する通り、家で料理をする時間が十分でなく外食頼みとなっている可能性を示唆しております。アメリカ人の食卓状況については、また別の機会にお伝えしましょう。

(カバー写真:elysiumcore/Flickr)


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2017年12月25日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。