健康を失ってわかる「未病」対応の重要性

内藤 忍

年末になって急に体調を崩し、湿布薬のお世話になっています(写真)。この時期になると気が緩むせいか、あるいは気温が下がってくるせいなのか、腰の調子が悪くなることが多いのです。

体調はいきなり悪化することもありますが、大半はその予兆のようなものがあります。何か調子がおかしいな、いつもと違うな、といった違和感が、後から振り返ると病気の前兆だったりするのです。

病気にならないで健康に生活するためには、病気になる一歩手前の「未病」を早く見つけ出し、病気になる前に対応することが重要だと強く思います。

例えば、先日大腸の内視鏡検査で良性のポリープが見つかり、その場で切除してもらいました。もし、検査を受けないでそのまま放置していたら、数年後には癌化している可能性があるそうです。40代以上の方には、健康診断の便検査だけではなく、信頼できる専門医に内視鏡カメラで診察してもらうことをお薦めします。

最近では、医療技術が急激に進歩し、数年前では考えられなかったような検査方法や治療方法が提供されるようになっています。病気になってからの治療法の選択も重要ですが、その前に病気自体を阻止できるような対応が取れれば、その方が圧倒的にメリットがあります。

確かに内視鏡検査や遺伝子診断にはお金がかかります。しかし、将来の病気のリスクを下げられるなら、コストとして払えるところまでは出来るだけ払った方が良いというのが私の考え方です。

また、検査と並んで未病の対策として重要なのが、食生活です。これも医療と同じように、何が良くて、何が悪いのかまだわからないこともたくさんあります。また、個人差もあるようで、万人に良い食事というのは存在しないのかもしれません。

私は、糖質を緩やかに制限し、良質のたんぱく質をできるだけ摂取するようにしています。また野菜は出来るだけ加工していないものを意識的に多く食べ、ヨーグルトや納豆、味噌、漬物といった発酵食品も積極的に摂り入れています。どんな食生活がベストなのか、まだ試行錯誤中ですが、明らかなのはこのような食生活を続けるにも、お金がかかるということです。

充分な睡眠、適度な運動、バランスの取れた食生活を習慣化し、定期的に体のチェックをして、先手を打って病気を押さえ込む。手間やコストを考えると、なかなかできないのがこの「未病」対策です。しかし、病気を恐れて疾病保険に入るよりも、その費用を未病を見つける検査に使った方が賢明だと私は思っています。

病気を治すことより、そもそも病気にならないようにする方が圧倒的に人生のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)が高いからです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年12月29日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。