あなたは“占い”を信じますか?

初詣で「おみくじ」を引いた人も多いことと思います。

「大吉」が出れば喜び「凶」が出れば不愉快になる。昔、大学受験の前に3回「おみくじ」を引いて3回とも「大凶」が出て、(予想通り?)受験に落ちた人がいたそうです。

日本では血液型占いが流行っていますが、西欧では占星術が主流です。
自然派ワインの作り手の中には、占星術に従って植樹し、車ではなく馬車を使ってブドウの木を植えたり育てたりする人もいるそうです。人体の多くは水分で構成され、潮の満ち干きと同じように星の引力の影響を受けます。引力を持つ星の動きと人間の運命がリンクされていると言われると、それなりに理屈が通っているようにも感じます。

ちなみに、占星術では生まれた時間と地域を重視します。地域によって星の位置が異なるし、時間が変われば月の影響が異なってくるからです。

「何座」というより「〇月〇日」の方が精度は高いのですが、正確なホロスコープを作成するには「生まれた地域」と「時間」が不可欠なのです。

昨今は、データを入力すればネットで簡単にホロスコープを作成することができるので、何人かの協力を得て試してみました。
自分自身や近しい人間だと客観視できないので、ある程度客観視できる人たちを対象としました。

結果的には、「案外当たっているんじゃないか」というのが私の印象です。
もっとも、巷の占い師が用いるコールドリーディングのような事項を完全に排除できているという自信はありません。

「あなたは、子供のころ右ひざを擦りむいたことがありますね」
「あなたには問題のある血縁者がいますね」
というふうに、ほとんどの人に多かれ少なかれ当てはまる内容で誘導していくのがコールドリーディングです。

「占いなどという非科学的なものは信用できない」という人も数多くいるでしょう。

しかし、そう言っている人たちが「外国為替の予想」や「特定の株価の予想」を真剣に読んでいるとしたら、大いに矛盾しています。

ファイナンス理論では、「外国為替の予想は不可能」「特定の株価の予想は不可能」と結論付けられているからです。
極論すれば、エコノミストやアナリストは一種の占い師なのです。競馬や競輪の予想屋さんと同じです(失礼)。

昨今は少なくなりましたが、一時期は「非科学的だ」という一言ですべてを切り捨ててしまう人たちがいました。しかし、現代の科学はまだまだ発展途上(もしくは初期段階)に過ぎません。未知の分野の方がはるかに多いという謙虚な姿勢を持つことが、科学の進歩にとっても重要なことではないでしょうか?

たまには夜空を見上げて星をボーっと星々を眺めてみるのもいいと思います。
「広大な星空を眺めていると、小さな惑星の小さな場所でのささいな揉め事がいかにちっぽけなことかを痛感する」
というのが、私の亡き恩人の口癖でした。

説得の戦略 交渉心理学入門 (ディスカヴァー携書)
荘司 雅彦
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2017-06-22

編集部より:このブログは弁護士、荘司雅彦氏のブログ「荘司雅彦の最終弁論」2018年1月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は荘司氏のブログをご覧ください。