物書きは、インディーズバンド的な発想が必要である

中央公論新社
2018-01-10

 

大変光栄なことに、伝統のあるオピニオン誌『中央公論』の最新号にて・・・。

おおたとしまさ
イースト・プレス
2017-11-17

 

最新作のレビューが掲載された。これは嬉しい!書籍の意図を上手く汲み取って頂き。私たち二人について、「温かい心と冷静な頭脳」で議論しあっているとご評価頂き。嬉しいな。

しかし、発売から2ヶ月になろうとしており。書店でも最近、置いていないんじゃないか、と。ぶっちゃけ、初版の部数も多かったわけではなく。約10年前にデビューした頃から「出版冬の時代」などと言われていたが、最近、ますます部数の冷え込みなんかを感じる。

そもそも本はもう「儲かる」なんてことを期待せずに、自分の意見を社会に伝えること、自分の果たすべき仕事を保存する、次の世代に何かを伝えるみたいな意味が大きくなっており。売れようと思って書いてはいけない時代になってきていると感じる。まあ、売れたいけどね。

何より、この「すぐに売り場から消えてしまう」という問題は大きくて。これから「働き方改革国会」なのにね。

私なりに生き残り策として考えたのは、売り場がないなら、自分で買い取って手売りしよう、と。インディーズバンドがデモテープやグッズを売っていた感覚に近い。もう、手売りだと。まあ、イベントなどが多い人なので、その場で売るという手もあるけど。あとはネット書店への誘導。

なんというか、パッケージコンテンツが売れない問題というのは、音楽業界でも起こっているわけで。ダウンロード、ストリーミングなど楽しみ方も多様化し。一方、ライブなどで売るようになっており。

売り場に並ばない、すぐ消えるなら、ではどうすればいいかという発想が必要だな。うん。

というわけで、最新作よろしく。イベントもやりたいなあ。

Tシャツ、作っちゃおうかなあ。


編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2018年1月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。