エアビー(AirBnB)を使わないで賃貸利回りを上げる方法

内藤 忍

中野で運営している簡易宿所が、開業してそろそろ1年になります。100平米近いメゾネットの部屋を数百万円かけて改装し、法的に問題のない設備にして合法民泊として貸出していますが、収益は通常の賃貸の1.5倍から4倍と極めて良好です。

運営を委託している会社の管理がとても良く、50件以上付いている宿泊者の評価も高水準で、高稼働につながっています。

都心の利便性の高い物件の場合、単純な賃貸住宅として貸し出すだけではなく、さらに付加価値を付けることで収益性を高めることができるのです。

次にやってみようと思っているのが、スペースマーケットという部屋を時間貸しするサービスを使った収益アップです。

港区に保有している別の物件が、今月退去することになりました。管理会社に通常の賃貸募集をしてもらえば、おそらく家賃は10%程度アップできると思われますが、リノベーションをかけて、さらに収益がアップできないか「実験」してみることしました。

リフォームの専門会社に設計を依頼し(写真)、数百万円かけて内装をスタイリッシュに変更します。通常の賃貸向けではなく、スペースマーケットでニーズのある間取りにしていきます。パーティーや撮影会などに貸し出すことを考えれば、リビングを広くし、ベッドルームはミニマムに。そしてウォークインクローゼットのような設備を作って、住居というより店舗のような華やかな内装にします。

今後法整備される民泊は、最高で年間180日までと厳しく制限されていますが、スペースマーケットのような時間貸し規制の対象外です。都心の人気のエリアにある物件ではこのような方法で通常の家賃の数倍の収益が上がっているケースもあると聞きます。

初期投資が何年で回収できるかシミュレーションしてから最終決定したいと思っていますが、簡易宿所だけではなくこのような通常の賃貸収入では得られない新しいインカム収入を狙う方法を開発していきたいと思っています。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2018年1月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。