社民党の党首選が迷走しているようだが、これは仕方がない。
人望はおありのようだが、如何せん議員バッジがない党首では、出るところにも出れず、金回りもよくないだろうから、まず悲哀の日々を送らざるを得なくなる。
解党に持っていくほどの力もないだろうから、ここは逃げるが勝ち、というところか。
国政政党は、やはり国政の場に自分たちの代表を出せるくらいの力は持っていてもらいたいものだ。
社民党は、そろそろ役割を終えたのかな、というところだ。
思い切って立憲民主党の門を叩かれたらいい。
周りから見ていると立憲民主党も社民党も同じように見えるのだから、特に違和感はない。
まあ、断られたら、それはその時のこと。
他方、民進党については、執行部の皆さんが実にお気の毒である。
如何にも優しそうな大塚さんが、ご自分のありったけの力を絞り出し、不退転の決意で希望の党との統一会派結成構想を押し進めていたのに、無所属の会を名乗る民進党の衆議院議員や立憲民主党への合流を目指す参議院議員の方々の抵抗であっさり引っ繰り返されてしまった。
大塚さんはいわゆるいい人なのだが、喧嘩・争闘の類には強くないようだ。
方向性は決して間違っていないのだが、如何せん民進党の執行部の方々は弱過ぎる。
多分、これで、立憲民主党の方が益々強く見えてくる。
本当にどこまで強いのか分からないが、とにかく強く見える、というのは政治の世界では大事なことである。
民進党は如何にも弱いと思われてしまったことは、大きなマイナスだろうが、実際にはそれほど弱くない。
それなりの組織基盤もあれば、金もある。
やり方次第である。
まあ、一から出直すことですね。
玉木さんはご自分で風を起こした方がいい
玉木さんの頭の中にはまだ民進党のイメージがこびり付いているのだと思うが、民進党との合流話に乗るよりは、希望の党をどうやって大きく育てていくか、ということの方を優先した方がよかったようだ。
民進党代表の大塚さんらとは格別の個人的信頼関係が継続していたようだが、希望の党の皆さんにとっては民進党は一度否定してしまった政党なので、希望の党と民進党が統一会派を組んで将来は一緒になろうとすると、結局はかつての民進党に先祖返りしようということか、ということになってしまう。
希望の党に民進党が合流するという話であれば、希望の党が主導権を握って新しい政治の潮流を作ろうとしているのか、と前向きに捉えてくれる人もいたかも知れないが、マスコミ報道によれば、どうも民進党の側が主導権を握っているような感じだった。
玉木さんもちょっと功を焦ってしまったようだ。
他人が起こした風に乗ろうとしていたのは、大きな間違い。
希望の党は、希望の党らしく、自分の方から風を起こすことを考えられたらいい。
希望の党の創業メンバーを切り離す方向での分党構想が早々に表面化してしまったのは実に残念だが、どうやら希望の党と民進党の統一会派結成構想はご破算になり、希望の党の分党もなくなったようだ。
これで、結構。
大きくなるのはいいが、希望の党が小さくなることには反対せざるを得ない。
まずは、希望の党は希望の党らしく組織強化を図られるのがいい。
この通常国会では憲法改正の発議が最大の政治課題として登場するはずだから、希望の党が先手、先手で攻められることだ。
細野さんや長島さんに前面に立ってもらうことである。
希望の党の三羽烏と世間から呼ばれるほどに縦横無尽に活躍されることである。
民進党も希望の党も今回の統一会派結成構想を巡るドタバタ劇で傷付かれただろうが、希望の党のダメージは民進党ほどは大きくない。
ドンマイ、ドンマイ、というところか。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年1月19日の記事をまとめて転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。