なぜ地方の魅力ある商品・食材を都会の人は知らないのか?

黒坂 岳央

こんにちは!肥後庵の黒坂です。

先日、私に面白い相談を寄せて頂きました。相談者は山形県で取引先のお肉屋さんのギフト商品開発に携わっている方です。

「田舎にはもっと世の中に知ってもらうべき素晴らしい商品や食材があふれているのに、それを発信する情報力や商品化する発想力がなくて歯がゆい。田舎の素晴らしい商品や食材を都会の人たちに伝えることができれば、田舎が不況で困っている状況を打破できるのでは?どうしたらよいでしょうか?」

というご相談です。今回記事に取り上げさせて頂くことにしました。

田舎には都会人が知らない宝物が落ちている

さて、私は相談者さんのお気持ちがよく分かります。私は大学を卒業し、会社員として働いていた頃までずっと都会で過ごしていましたが、フルーツギフトショップを創業するにあたって熊本県へと移住しました。熊本県のスーパーにいくと、私が暮らしてきた都会で見聞きしたことがない食材やお惣菜がたくさん売っています。

熊本の方は当たり前のものとして、普通に買い物をしていくのですが、都会育ちの私には見たことがない商品や食材一つ一つにとても興味津々。買って食べてみたところ、とてもおいしくて「これ東京に持っていったら絶対にバカ売れするでしょ」と思うものが少なくありません。そして時々、自身のブログなどで取り上げさせてもらっています。

田舎には都会には見られない宝物がたくさん落ちており、そしてひっそりと光り輝いています。こうした光り輝く田舎の宝物は、マスコミに取り上げられるとバカ売れすることがあります。ブラックジャックスイカ=写真という種無しで漆黒のスイカがあるのですが、肥後庵で販売した当初はあまり売れることはありませんでした。

しかし、昨年2017年6月に日テレ・おしゃれイズムさんにて、当店のブラックジャックスイカを取り上げて頂いた時に大爆発を起こしました。放送開始直後から数日間注文が入りっぱなしでパンク状態に近い結果になるほどの売れ行きを見せたのです。

また、今年に入って冬スイカについてテレビ東京・モーニングサテライトさんから取材を受けたことがきっかけで、これまで認知度がなく、注目されていなかった冬スイカにスポットライトが当たることになりました。

番組の中でも話をしたのですが、多くの人は冬にスイカが食べられることを知りません。ですがメディアに取り上げられることで認知され、そして実際に買って食べることでその良さに気づくのです。

相談者や私ができることは「情報発信」

相談者さんは「田舎で光り輝く宝物をギフトコンシェルジュという立場で伝えていきたい」といいます。そのための方法をご相談頂いたわけですが、私からの答えは「その商品や食材のプロデューサーになってください」というものです。

プロデューサー、というとテレビ局を連想しがちですが、その通り「食材のプロデューサー」になるのです。やり方はとっても簡単、ブログやYouTubeを活用してその商品や食材の魅力をPRするのです。これまでテレビ、ラジオ、雑誌、ネットニュースのメディア各社の方とお付き合いを経てわかったことは「彼らはネタをネットで探している」ということです。

例えばテレビ制作をする上では「リサーチ班」がいて、一日中ネタになりそうなものを検索しており、そのメイン媒体はネットメディアなのです。ですので、ブログやYouTubeといった媒体で発信することで、大きなメディアに取り上げられて認知されることに繋がるわけです。実際、これまでテレビで取り上げられた肥後庵の商品は、全て私がこれまでネットで書いた記事が目に留まったことがきっかけでした。

「影響力のない自分がブログやYouTubeなんて…」と尻込みする必要はありません。継続は力なり、質のいい情報発信を続けていけば必ず誰かの目に留まります。私がこの肥後庵ブログを立ち上げたのは2016年の夏ですから、まだ2年も経過していないのです。しかし、これまでメディアに取り上げられたものはこうしたラインナップであり、それほど悪い戦果ではないと思います。ネットメディアであれば1円も使わず、今日、今この瞬間から始めることが出来ます。

また、先日は英語サイトも立ち上げ、海の向こうの外国人にフルーツをPRする活動を開始したばかりです。まだまだ地方で光り輝いている商品は星の数ほどあるでしょう。しかし、それがどれだけ素晴らしいものであっても、情報発信をして不特定多数の人に伝える行動をしなければ、多くの人に認知されることのないまま月日が流れていくというのが現実なのです。ぜひともネットで情報発信することで、認知度を高め地方の活性化につなげてもらいたいのです。

魅力的な商品や食材をぜひ教えてください!

…といったものの、実際やるとなると簡単ではありません。ブログを書き始めても最初の一年間はほとんど誰にも見られることはありませんし、プロデュースする力をつけなければ商品や食材の魅力を伝える事はできないのです。

そこで地方で眠っている魅力ある商品や食材があれば、ぜひ私に教えてもらえないでしょうか。本当に素晴らしい、世間に知ってもらいたいと思ったものは、微力ながら私が記事に取り上げたいと思います。よろしくお願いします。

黒坂 岳央
フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」 代表