平昌で感じた日本の2020年経済活性化施策

東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。

さて、今日は宿泊問題をテーマに掲げます。

ホテル不足

平昌オリンピックでは、スキー場エリア、つまり雪山エリアという事もあり大会前からホテル不足が言われておりました。事前から大会組織員会や韓国オリンピック委員会の方々と情報交換を重ねていたわけですが、平昌エリアのホテル代は高騰しており薦められないと言われたものです。

そこで、私達は仁川空港近くのホテルを宿泊先とし、約2時間かけてKTXという新幹線に乗って平昌、江陵という競技会場へと日々通う事にしました。さすがに始発の仁川空港駅から終点まで乗っている人は少なかったですが、ソウル市内の駅からは多数のオリンピック観戦客が乗っていました。それでも約1時間半くらいかかります。

東京は常時ホテル不足だし

東京には平昌に比べればホテルはあります。しかしながら、オリンピック以外のお客さんも常時多数いるわけです。ビジネス客だったり観光客だったりとにかく東京には人が多く集まっています。選手には選手村がありますが、各競技スタッフで選手村に入村出来る人数には限りがあり、入村出来ないメンバーは都内のホテルに宿泊しなければなりません。加えて、11万の募集がかかる大会ボランティアは各自で宿を調達しなければいけない事になっています。その他にも各国の要人が集まってくるでしょうから、都内のホテルはかなりの満室状態が続くと予想されます。

そこで、私達が思ったのは2020年大会時には、今回の私達のように新幹線で東京に通うという観戦者も多数出てくるだろうという点です。例えば、東海道新幹線のこだまで静岡エリアに宿を構えるとか、場合によってはのぞみでの移動時間を考えれば名古屋も対象エリアに含まれるかもしれません。一方で、東北新幹線もありますし、上越新幹線、北陸新幹線もあります。

当初、16年大会招致時から開催都市は一つという大原則に基づいて作業を進めてきましたので、他府県は関係ないのではという雰囲気もありました。実際にはもともと日程上の関係で地方開催が組まれていたサッカーに加えて、野球などの追加種目、会場建設の絡みで近隣県に会場が移っていたものもあります。こういうところは、あくまでオリンピック開催自治体になります。開催自治体であれば、分かりやすくオリンピックムーブメントを醸成しやすいものです。また、それぞれの国や競技団体と個別でマッチングしている事前合宿地も地元民には分かりやすいでしょう。

20年こそ各地が観光施策を仕掛ける大きな機会

今日、私がここで提案したいのは、地元観光とオリンピック観戦を一体にした魅力発信も地域活性化に貢献出来るのではないだろうかという事です。7月から8月という時期ですと、そもそも混雑があるかもしれませんが、例えば軽井沢あたりも全く問題ないエリアです。冬季オリンピック開催地でもあり、色々な事も体験できます。現在は阿部長野県知事の発想力と行動力でEXILEのHIROさんと共に各施設の活用法や町おこしを仕掛けています。

そして、この事は前年の19年ラグビーワールドカップ日本大会でも実践出来るはずです。特に19年は関東だけでも横浜、東京、熊谷。これに静岡や豊田もあります。この辺りは私の仮説に基づけば、十分に対応可能エリアです。ましてや、静岡であれば19年には大阪、神戸もリーチできます。

経済波及効果32兆円を越えていこう

こういう総合的な視点で各県と東京が一体となって20年を迎える事で東京の独り勝ちではなく、これを契機に日本全体が盛り上がっていくというビヨンド2020を実現できるのではないでしょうか。経済波及効果は全国で約32兆円という試算もありますが、もっとここで頑張る事で32兆円超えも夢ではなくなると思っています。全国の皆様と20年を成功させたいという思い一心で記しました。


編集部より:このブログは東京都議会議員、川松真一朗氏(自民党、墨田区選出)の公式ブログ 2018年2月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、川松真一朗の「日に日に新たに!!」をご覧ください。