小室圭母子の致命的欠陥は贅沢とたかり体質

八幡 和郎

宮内庁サイトより:編集部

今週の各週刊誌は、結婚延期でなく中止だという流れだろうという各マスコミの報道もあってか、眞子様が抵抗されているとか、紀子さまとすきま風が吹いているとか、LINEで小室氏と連絡を取っているとか、すんなり辞退してくれないという小室氏に関係者がため息をついているとかいうものが多かった。

ところで、この眞子様と小室氏との結婚がなぜ皇室にとっても困るし、眞子様にとっても不幸なものになりそうかといえば、小室氏の母親のトラブルとか、母親の信心をめぐる問題とか、父親と祖父の自殺とかも心配だが、根本的な問題は、経済的に元内親王として品格を保ち、期待される役割を果たしていっていただくことがいまのところ絶望的だと言うことだと思う。そこをもう少し考えるべきだ。

眞子様は結婚されても皇室と関係なく庶民としての生活を送られるわけではない。テロや誘拐、変質者に狙われやすい立場だから、必要に応じてSPがついたりもするが、まず、それなりにセキュリティの高いお住まいに住んでもらいたい。

公務をされないとはいえ、宮中の行事や親戚とのお付き合いに呼ばれる。黒田清子さまでもそうだが、皇族や旧皇族関係の人が減っているなかで、伊勢神宮祭主とか準公的な名誉役職につくことが切実な問題として期待されているのだから、実家にそれなりの資産があって、配偶者もエリートサラリーマンとして程度の収入がないと成り立たないのである。

黒田さんの場合は、学習院に子供の時から通っていたというのだからそれなりの資産があり、母親が住んでいるのもいわゆる億ションであり、都庁のエリート職員だから安定しているし、将来において黒田氏は皇室関係者としての仕事についてもこなせそうである。ただ、それでも、お子様がおられたら、庶民並みの教育というわけにもいかないだろうから、大変だったと思う。

昭和天皇の皇女が、東久邇、鷹司、池田、島津。三笠宮家が近衛、裏千家といったところと結婚されているのと比べれば大違いだ(これらの方も戦後はたいへん苦労されたが、これは異常事態のなかでの話だ)。

それと比べると、小室家は庶民的なマンションに住み、母親にはパート程度しか収入がなく、祖父を抱えている。そして本人はパラリーガルという弁護士のアシスタントだから、いまや弁護士でも過剰で生活苦と言われるなかで、大企業サラリーマンのように将来の年功序列での昇給が望める仕事でない。そして、かつて勤めていた銀行でも現在の事務所の関係者からも、残念ながらあまり有能という評判は聞こえてこない。

私は宮内庁で語学を生かした仕事でもお世話するのも一案という、「もし結婚するとすれば本人の経歴と能力に応じて」という条件下での提案をしているが、その場合でもあまり明るい見通しはいまのところ立っていない。

なかには、アメリカに夫婦で留学してMBAでもとったらという提案をする人もいるが、その原資は眞子様に税金から支払われるであろう1億6000万円の一時金から出すしかなさそうである(支援者をみつけるという手もあるがろくなことはあるまいし、皇室関係者がそういうことをすることは好ましくもない)。当然、住むところもこの一時金、目当てになるだろうから、1億6000万円は最初の数年で使い果たしてしまいかねない。

眞子さまも働けばという人もいるが、少なくとも、これまでのところ、キャリアウーマンとしてバリバリ仕事をするというようには育てられないし難しいのではないかという人が多い。

そこで、公務を引き続きしていただいて給与を払う仕組みをつくってはとかいう提案を私はしているが、それは、配偶者に少なくとも普通のエリートサラリーマン程度の収入と実家のことを心配する必要はない程度の資産があるならそれでやっていけるだろうが、小室氏の場合には当てはまらない。

しかも、小室氏やその母親が実直で簡素な生活をしてきたのかといえば、まったく違う。自殺した公務員に残された母子家庭が、祖父が父親の後追い自殺したがゆえに手に入った少しの遺産、住宅ローンについていた生命保険でそのまま住めたマンション、わずかばかりの遺族年金、それに母親のパート収入という状況で、インターナショナル・スクールに通い、都内の私立大でも授業料が高いICUに入り、自宅通学が無理なのでやはりかなり高額といわれる寮に入り、アメリカに私費留学し、アナウンス学校に通いといった、かなりの高所得者でも躊躇する超贅沢な学業をしている。

当然に背伸びしているので、母親が金回りのよい男性と婚約して、必要金額以上の金を無心していたのである。

もし、小室氏が同様の家庭環境で、公立高校から国公立大学に進み、アルバイトしながら大学を出て、語学も工夫しながらエコノミーに学び、まっとうな就職をしているというなら、それでも眞子様との結婚がなんとかうまくいくように工夫し応援したいが、小室氏母子の過去の行状からすれば、そんな気も起きない。

さらに、これからも母子ともに経済的なサイズに合わない贅沢な生活をし、おねだりをすることもありうると予想しても失礼ではあるまい。

また、どう考えても1億6000万円を当てにせざるを得ないし、それも早々に使い切りかねない客観状況である。そして、そもそも、税金から払われる一時金が、母子の非常識な生活を支えることを想定したものでなく、元皇族としての品格を保ち、準公務のようなこともこなしていただくことが目的であることを考えれば、支出の正当性も問われるのではなかろうか。

そうなれば、一時金制度の見直しも視野に入れた議論が必要になってくるのではないかと思う。

男系・女系からみた皇位継承秘史 (歴史新書)
八幡 和郎
洋泉社
2017-07-04