要注意!「接続詞」の入れ方で劇的にチェンジ?

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本記事では、「接続詞」の使い方について説明します。接続詞とは、語句や文章をつなげるために使う言葉のこと。「しかし」「だから」「そのため」「そこで」「したがって」「すると」「だから」などたくさんあります。接続詞は、つながっている2つの語句の“関係を示す”という大事な役割を持ち、使い方によって文章の意味合いが変わってきます。

A.あの店は高いが、しかし、うまい。
B.あの店はうまいが、しかし、高い。

「しかし」、という接続詞は文章を転換させるときに使います。日本語では「しかし」の後には、前の語句を否定して自らの主張を書くことが多いです。

A.の場合は、「うまい」ことが主張になり、B.の場合は「高い」ことが主張になります。B.だと高いことが強調されて、「高いのですすめられない」という意味合いが含まれてしまいます。今度は接続詞を変えてみましょう。

(例)あの店はうまい。ただし、高い。

この文章は、「高い」ことがメインになってはいますが、「やめたほうがいい」という強い否定の意思は感じられません。「高いがやむを得ない」という曖昧な意思にも読み取れますが、少なくとも断定している文章ではありません。

「ただし」は補足の役割を果たしています。補足なので、メインとして伝えたいことは、「あの店はうまい」という点にあります。わかりやすく言い換えると、「値段は高いけど、それでもよければ行ってみる?」という感じでしょうか。

人によっては「補足」された情報を重視して「入るのをやめる」人もいるでしょうし、「高いけど行きたい」と感じる場合もあるでしょう。「ただし」という補足は、受け取る側に決定をゆだねる緩やかな“のりしろ”があるといえます。

このように、接続詞によって文章の効果は大きく変わってきます。つまり、伝えたいこと、強調したい点にあわせてより効果的な接続詞を使うことで、文章のセンスが格段にアップするのです。どれほど変わるか、(  )にさまざまな接続詞を入れてみてください。

(例)今日は日曜日。(  )家の掃除をしよう。
 
(  )に、「だから」を入れると、「掃除をするのは当然」という意味になります。「しかし」を入れると、「やりたくないけど、仕方ないから掃除しようか」という逆説の意味になります。「さて」を入れると、「自分の気持ちに気合をいれて掃除をする」という効果が生まれてきます。いかがでしょうか?イメージはつきましたか。

接続詞は便利ですが、使い方によって文章の意味がまったく変わってきます。文章の流れを鳥瞰しながら、より効果的な接続詞を選んでください。

参考書籍
あなたの文章が劇的に変わる5つの方法』(三笠書房)

尾藤克之
コラムニスト