顧問行政の見直しで、都政改革本部の「2020改革プラン」はどうなる?

小池都政を顧問として支えてきた上山氏(官邸サイト等より引用、編集部)

こんにちは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

昨日(5日)は都議会・一般質問。代表質問に時間が集中したおかげで、18時台という健全な時間に終了しました。

昨日も12名の議員たちから個性的な質疑が飛び出しましたが、これまで小池都政を舌鋒鋭く追及してきた柳ケ瀬都議が、一転して(8割くらい)知事の改革姿勢を支持するスタンスに。

というのもその理由は、都政改革本部から上山信一顧問らが主導した「2020改革プラン」が発表されたことによります。

「2020改革プラン(素案)」の公表

こちらには私も以前にブログで取り上げた通り、いくつもの前向きな改革が示されています。

ぜひ知事&都政改革本部の強いリーダーシップで推し進めて欲しいと思うのですが、気になるのが都政改革における体制変更です。

先に行われた代表質問にて、小池知事は「顧問偏重」「意思決定がブラックボックス」と批判が強かった外部顧問制度について、見直しを行うことを明言しています。

確かに、市場移転問題では一部顧問の独走によって混乱が起こり、いまに残る傷を負ってしまったことは顧問行政の大きな失敗です。

一方で、行政機関の見える化改革やコストカット、あるいは子育て支援政策においては、外部顧問の力でかなり前向きな変化が起こっていますし、ベビーシッター制度の導入など実際に形になり始めています。

既存モデルを改善していくことに抵抗は付き物で、外圧はときにその「突破口」にもなりえます。

とりわけ、

・下水道事業におけるコンセッション方式の導入(民営化)
・外郭団体改革
・公営病院の独法化

などはかなり庁内の抵抗が予想されるハードな分野で、ここを外部顧問の力なしで渡りきるとすれば、小池知事にはかなりの手腕が問われます。

というより、支持率と知事与党が過半数に満たない今の議会状況を考えれば、極めて難しい状況になると言っても良いでしょう。

外部顧問による体制も、「すべてが悪」とするのではなく、ここまでの功罪を冷静に振り返り、改革に資する部分については残すことも必要ではないでしょうか。

知事が「2020改革プラン」で示した施策を断行できるかどうかは、ここ1年が勝負になると思います。

2020改革プランには私自身もかねてから主張している政策も多数含まれておりますので、是々非々の立場から、賛同できる部分については強く後押ししていく次第です。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は東京都議会議員、おときた駿氏(北区選出、かがやけ Tokyo)のブログ2018年3月5日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおときた駿ブログをご覧ください。