籠池被告に野党が接見するそうだが、籠池氏がいっていることを発表する時は、それが真実であるか適切なチェックをしてからにすべきで、そのまま、垂れ流することは許されない。
いやしくも、国会議員なのであるから、これまで嘘をさんざんいってきて、犯罪に問われてた収監されている人物がいうことを垂れ流したら、名誉毀損にあたる場合もあるのではないか。国会議員ならそれを紹介するなとはいえないが、適切な扱いをもってするべきだ。週刊誌だって垂れ流ししたら、しばしば、訴えられている。国会議員ならいいはずない。
もちろん、昭恵夫人がいうことが100%正しく、籠池氏が100%間違っていると断定するわけでない。しかしながら、これまでのところ、昭恵氏のいっていることで何か明らかな嘘があったのかといえばないのである。嘘だらけの発言を繰り返す人で、刑事事件で収監されている人物と、嘘ついているという根拠が籠池氏夫妻の証言だけという首相夫人という場合に通常に採られるべきバランスで野党も受け止め発表すべきだし、マスコミも扱うべきである。
本日、22時からネットテレビ『言論テレビ』で、「月刊Hanada」の花田紀凱編集長と対談する。一時間たっぷり掘り下げる。この時間にご覧いただければ無料。番組では「『立憲民主党』『朝日新聞』という偽リベラル」(ワニブックス)の紹介もしていただいた。
また、本日発売の夕刊フジにも削除された文書で何が分かったかを書いた記事を掲載予定だ。
いずれも、安倍政権側に100%賛同するのでなく、首相にも昭恵夫人にも注文をつける内容になっている。どうせ、朝日新聞などは何言っても公正な報道などしないだろうし、コアな野党支持者は歪曲してしかものをみないだろうが、いま起きているのは、これまで支持派だった国民の多数派のかなり大きな部分が首相や夫人の対応に満足していないことだ。
少なくとも、この部分が納得するような事実の説明をし、支持を取り戻す努力をすべきだと思う。そうしないと、来年の地方選挙などへ向けて、党員の離反すらまねきかねないし、公明党も苦しい立場になるだろう。とくに、女性の理解が必要だ。昭恵夫人にもぜひ見て頂きたいくらいだと花田編集長とも話たところだ(笑)。
昭恵夫人についても、公務員がなにがしか心の中で忖度した可能性まで否定すべきでないし(首相夫人でなくあらゆる有力者、たとえば、朝日新聞の社長夫人でも同じことが起きるだろう)、総理の答弁が改竄の主因ではないが多少は影響したかもしれないくらいは、政府も認めた方がよいのである。いずれも、そうだとしても、しかたないことだ。
それを頑なに否定すれば、国民の感情が晴れないのだ。あとは、佐川前国税庁長官が証人喚問で訴追可能性や「忘れた」ことを理由に答弁を拒否するとかいうような愚を犯さず、昭恵夫人が国民の感情を逆なでする行動をこれ以上繰り返さないことだ。
何かの形で誤解を招く行動を詫びて、総理も「関与してたら辞める」という軽率な答弁への反省をとくに支持者に向けてしたほうがよいと思う。