いよいよ「対決」の時代に、米中関係が歴史的変化 --- 古森 義久

米中関係に歴史的な変化が起きている。ドナルド・トランプ大統領と習近平主席という、両国の歴代の首脳のなかでもきわめて特殊な指導者が率いる世界第1と第2の大国が、正面からぶつかり合う局面が多くなったのだ。両国が対峙するのは、政治、軍事、経済、そして基本的な価値観まで広範な領域に及ぶ。

この現状について、米国歴代政権の国務省や中央情報局(CIA)、国家情報会議などで中国政策を30年以上担当したロバート・サター氏(現ジョージ・ワシントン大学教授)に尋ねてみた。

3月中旬、ワシントンでインタビューに応じたサター氏は、トランプ政権と米国議会が足並みを揃え、中国との協調を基本とするこれまでの関与政策を中止して対中対決政策へと踏み出したことを指摘する。この新政策では、日本との連帯への期待も大きいという。

米中関係が歴史的な変革を迎えた――サター氏の見解を総括すれば、こんな結論といえるだろう。

同氏との一問一答の骨子は次のとおりである。

米国主導の国際秩序に挑戦する中国

――米国の中国に対する態度は現在どういう状態なのですか。

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