アメリカ人女性も悩む、旧姓問題

旧姓を維持すべきか、捨てるべきか、それが問題だ。

米国をはじめ夫婦別姓が可能な国で、多くの女性が抱く悩みでしょう。かくいう筆者は、熟考した末に米国での名前は日本姓をミドルネームに取り入れました。長年親しんだ名前という事情もありましたが、何より主人の名字と自分の名前にクッションが欲しかったのです。

逆に旧姓をラストネームに残した既婚女性は、米国でまだまだマイノリティなんですね。グーグル消費者調査によれば、2015年の5人に1人の女性しか旧姓をキープしていませんでした。旧姓を維持した女性は高学歴でアラフォーで結婚した女性に強い傾向が見て取れ、20〜24歳で結婚した女性の6.4倍に及んだといいます。第3の選択、つまり旧姓をハイフォンでつなげる、法的には夫の姓に変更しつつ通名で旧姓を使用し続けるとの回答は、10%でした。

ただ、同紙によれば旧姓を維持する女性は増加中で、1980年代に初婚で旧姓を維持した妻の割合は推計値で14%とだったところ、1990年代には同18%へ、そして2015年に2割を占めるに至っています。

背景としては、女性の高学歴化、社会進出、さらには結婚前の同棲増加、著名人の旧姓維持などが挙げられます。

女性の大卒率は2006年に男性を超え、2016年には女性が17.5%、男性の15.9%に

(作成:My Big Apple NY)

名前に頭韻、脚韻を採用しがちなアメリカ人やヨーロッパ人の場合は、特に悩ましい。例えば、あなたの名前がダイアン・レイン、レイチェル・マクダモス、シャロン・ストーンだったとして、シャロン・ジャッジなど全く別の音で終わる名字がついてくると、違和感を禁じ得ない方もいらっしゃるでしょう。韻こそ踏んでいないものの、女優ヴァネッサ・パラディとの結婚をためらったジョニー・デップが「彼女の美しい名前を変えて欲しくない」と理由づけたことは、余りにも有名。それが背景か否かは別として、この2人は破局してしまったわけですが・・。

別姓とした場合の手数料も、女性にとっては頭痛の種ですよね。何より、万が一離婚してしまったらと思うと、やりきれません。米国ではコメディ俳優エディ・マーフィーと離婚したキャロリン・マーフィーのように別れた夫の姓をそのまま使い続ける強者も少なくありませんが、日本ではなかなか考えられないですよね。

(カバー写真:Brian Wolfe/Flickr)


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2018年4月10日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。