どうやら日本に帰って来てからの参考人招致の方向になりそうだが、この人に限っては何も悪いことには手を染めていないようだから、証人喚問よりは参考人招致の方がいいのではないかと思っている。
野党の中では妙に証人喚問に拘る人がおられるが、証人喚問では碌な答えが得られないことは既に明らかになっている。
まあ、補佐人の弁護士が付いていようが付いていまいが、この人は上手に追及を躱してしまうだろうが、何の犯罪も犯した形跡がないのに、いきなり証人喚問はさすがに行き過ぎだろうと思う。
ご本人は一時的な健忘症に掛かったようで、「私の記憶の限りでは愛媛県の職員の方々と官邸でお会いした記憶がない。私が、首相案件などという用語を使うことはありえない」などと強弁されているが、記憶が欠落した人の供述には何の信用性もない。
今朝の食事のメニューを思い出すのも大変な私に、一年前の食事のメニューを書き出せ、などと言われても無理な要求だが、それでも面談の相手方から詳細な面談メモが提出されたら、少しづつ思い出してくるものである。
この人は、どうやら経済産業省きっての能吏のようだから、自分で自分の記憶を封印しない限り大抵のことは思い出す。
参考人として招致されたら、委員会の冒頭で、一言、思い出しました、と言うことである。
この人のアドバイス通りに事が進行したことがよく分かる。
最高のアドバイザーである。
どこにも違法性は窺えない。
私がとっておきのアドバイスをする時は、人払いをして、絶対にメモを取らないように釘を推してから大事なことをお伝えするのだが、この人は根っからの善人で、そこまでは気が回らなかった、というだけのことである。
この人が最高の能吏であることは、今でも安倍総理から重用されていることで明らかだ。
こういう役に立つ人を潰してしまうようなことは、絶対にしてはならない。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年4月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。