まあ投票権がない方々がいくら騒いでも何の影響もないのだが、岸田さんの前途に待っているのは、喜劇でも悲劇でもない。
出番が来るのを虎視眈々と待っているだけのことだから、フライングをしないように気を付けていればいいだけのことである。岸田さんが総裁選に立候補しない、という選択肢はない。
いつ名乗りを上げればいいか、というだけのことで、岸田さんを無理矢理引き摺り下ろそうとするような力はどこにも働いていない。
仮に安倍三選の流れが出てきても、岸田さんが総裁選から逃げるような事態は考えられない。
安倍内閣の閣僚を断って自民党の政調会長を引き受けたのは、まさに今回の総裁選に出るための布石だということは自民党の関係者なら皆、知っているはずだから、ここで総裁選から逃げてしまえば岸田さんの芽は潰え去る、と考えていた方がいい。
派閥の合従連衡で自民党の総裁候補を決めるという習慣は、そろそろ終わりにした方がいいだろう。
岸田さんには大義名分がある。
自民党に自浄能力があるか、と問われている時に、既に多くの国民からノーを突きつけられている安倍総理を更に3年間総理の座に就けることが適当か、ということが問題になる。
自民党さん、何とかしてよ、という声が巷に溢れつつある時に、大方の国民の声を無視して漫然と安倍総裁3選ということになったら、自民党もやっぱり駄目なのね、ということになる。
かつての自民党の長老たちが安倍三選に批判的だということは相当知れ渡ってきているはずである。
自民党には人がいないのね、などと言われたくないだろう。
岸田さんがいつ名乗りを上げるのか分からないが、本命はやはり岸田さんである。
それこそ、政権担当の準備は出来ているはずだ。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年5月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。