ホワイトハウスでのトランプ大統領との首脳会談を終えた直後、安倍総理大臣は「会談はかなり中身が濃く、日本にとって温かい特別なものであった」と周囲に語りました。
私が得た情報では、拉致問題について大統領は「必ずキムに言う、提起する」と総理に約束。また、北朝鮮への制裁について、「『最大限の圧力』という用語はもう使いたくないと言ったのはあくまで交渉術だ。圧力はかけつづける」との認識を示したそうです。
通商問題についても、「自動車工場を米国内につくって欲しい」との発言はありましたが、他国と繰り広げている“貿易戦争”を思わせるような激しい要求はなかったと聞きます。
「やっぱりトランプ氏と会談を行って良かった」、トランプ大統領に日本の国益をしっかりと打ち込んだ安倍総理ならではの感想です。
次に、5月26日にモスクワで行われた日ロ首脳会談の成果も述べましょう。なぜか日本のメディアが大きく報じなかった点です。それは、「米朝」を前にして、北朝鮮と長年の友好国であるロシアのプーチン大統領に「核・ミサイル、拉致問題を包括的に解決して、国交正常化を目指していく日本の一貫した立場を理解する」と言わせたことでした。寡言ですが一度言ったことにはブレないと評せられるプーチン氏を日本の側に巻き込むことができた意義は大きいと考えます。
カナダ・シャルルボワでのG7サミットは間もなく開幕します。6月12日シンガポールでの米朝首脳会談まであと少しになりました。
編集部より:この記事は、自民党総裁外交特別補佐、衆議院議員・河井克行氏(広島3区、自由民主党)氏のブログ「あらいぐまのつぶやき」2018年6月8日の記事を転載させていただきました。河井氏公式サイト。