家計簿を付けると、お金が貯まらない理由

ビジネス誌では定期的にお金に関する特集が組まれていますが、多くは家計簿を付けて支出を見直すといった「節約」がテーマです。

確かに、お金を貯めるには「収入を増やす」「支出を減らす」「資産運用で増やす」の3つがあって、支出を減らすのは最も手っ取り早い方法かもしれません。金融資産の運用でも、最初にやるべきことは信託報酬などのコストを見直すことです。

しかし、日常生活の支出を見直すことは、無駄な支出を削るだけではなく、本来削ってはいけないお金まで節約してしまう間違えを犯す可能性が高いと思います。

家計簿を付けると、お金に対する思考が収入を増やすという加点主義ではなく、支出を減らすという減点主義だけにフォーカスしていくことになります。

お金を使うことが一種の投資になり、そこから新しいご縁やビジネスチャンスが広がり、それがさらに大きなお金を生み出す。そんな発想の方が、収入を維持しながら支出を削ってお金を貯めようという発想よりも、大きな可能性があります。

収入が1000万円あっても、節約だけでは1000万円以上のお金は生み出せません。1000万円の支出があったとしても、3000万円の収入を実現できれば2000万円のお金が手に入ります。収入を増やすという発想の方が、伸びしろが大きく、家計簿を使った節約より圧倒的に大切なのです。

世の中のお金持ちを見ていると、無駄な支出には1円たりともお金を惜しむのに、価値のあることには躊躇なくお金をつぎ込んでいます。

必要な時にお金をドンと使う人と、支出を削ることばかり考えている人。どちらに人が集まってくるかは明らかです。活きたお金は情報や人を運んできます。そのご縁から、使ったお金以上の収入を得られるようにすれば、良いのです。

家計簿を付けて、支出のコントロールばかり考えている人は、収入を増やすことにまで頭が回らない。だから縮小均衡で、お金に好かれず、いつまで経ってもお金の苦労から脱出することが出来ない。少し考えてみれば、当たり前のことです。

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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2018年6月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。