テコの原理で知事都議会を動かすも予断許さず。骨抜き虐待防止条例阻止を

香川県知事に要望書を渡す長年全件共有の必要性を求めている後藤啓二弁護士(NHKニュースより

6月19日東京都議会第2回定例会代表質問でした。目黒区虐待死事件の痛ましいノート発見報道を受け、案の定どの会派もここぞとばかりに、やってる感満載で質問。しかし、都ファ、自民、公明、共産、立民・民進いずれも、児相対策強化の確認やら、知事の決意の確認やらに終始し予想通り児相と警視庁との虐待情報全件共有は踏み込みませんでした

世論に押された改革もどき、改革風味で慌てて声を上げる愚の骨頂

今定例会慌てて質問している各会派を私は愚かしく見ていました。なぜなら、本年3月5日の第1回定例会一般質問は当該女児虐待死3日後であるにも関わらず、私以外どの会派も議員も、誰も虐待死事件に触れなかった(←おときた駿都議は上田と同会派ですのでここから除外)からです。(動画参照

昨日の代表質問答弁にて小池百合子知事はようやく重い腰をあげるも「全庁一丸、児相体制強化、副知事をトップに据えた子どもと子育てにかかる推進対策本部設置(←お姐注:耳障りがいいが結局役人組織で現状維持)、都独自の虐待防止条例制定(←お姐注:骨抜きを条例化するので中身を精査しないと超危険!)」にとどまり、全件共有には、各会派と示し合わせるように踏み込ませんでした。世論の非難、東京都、都議会への批判をかわすための骨抜き条例、骨抜き対策とならなぬよう(たぶんなるので)上田令子は引き続きチェックと、実態の情報公開、発信をさせて頂きます。

虐待死直後は無視した都議会と都知事

第1回定例会一般質問、私以外どの会派の誰も虐待死事件に触れなかった経緯については、ぜひ上田blog父親が二度書類送検されていたのに…目黒5歳女児虐待死をご一読ください。この時、他の会派もガン無視、知事も都庁官僚もシメシメと私の質問も黙殺できたと思っていたのでしょうけれど、当該女児が遺した痛ましいノート報道にて、世間の批判に耐えられなくなり、知事も各会派も都政も動かせたことは、道半ばではありますが、チームで全件共有を取り組んできました後藤啓二弁護士、岡野朱里子香川県議で頑張った私たちの成果を幼い命を奪われるたびに無力感で一杯な中評価したい。

真の都民の利益とは何か

都民ファースト代表質問の中で「都民の利益ではなく知事や他会派の足をひっぱることだけを考える政局優先の態度とは一線を画す」という発言がありましたが、東京大改革を変質させ、知事選まっさきに応援にかけつけた私や無党派議員を真っ先に「排除」し、パワーファーストで、お世話になった人を黙殺し斬り捨てた残酷、残忍なことを平気でできる残虐な前代未聞の政治集団に批判される理由はありません。こういう抵抗できぬ立場の人間に対する「虐待」に近い非道なことをする政治集団およびそのトップは必ずや都民にも同じことをするのです。

それが証拠に目黒区虐待死事件について議会においては、53名もいる知事与党最大会派都民ファーストは静観傍観、世論が騒いで突如として3ヵ月遅れで動き、それも知事権力権威パワーへの礼賛質疑に終始、そのような方々に嫌味を言われる筋合いは全くございません。

そして、私及びかがやけTokyo会派は、知事の足を引っ張るつもりは毛頭なく、キチンと働いていただく対案を出しているだけです。そもそも、選挙が終われば二元代表制のもと、時に知事にも苦言を呈すのが議会人の使命ではないか。知事の顔色をうかがい、言いたいことも制限され14兆円を掌握する権力者にひれ伏し、真の改革を進める人間を貶める改革風味、改革もどきは、ほとぼり冷めたら放置します(にわかに声をあげてる議員の議事録調査して過去に虐待事案質疑どれだけしてるのか把握しておりますw)から引き続き「いぶし銀」議員上田令子は、地味に地道に執拗に(笑)しぶとく定点チェックと情報公開・発信をしてまいります。

お姐総括!

一般質問では、おときた 駿幹事長が、シカと全件共有に斬り込みます。少数精鋭ひとりでも、たった二人でも議会も行政も動かせるのです。
これぞ、テコの原理!(栃木弁w)
こういうまっとうな地方議員を統一地方選挙では増やしてまいります!

二度と、尊い子どもの命が奪われぬよう。そして亡くなられた女児ちゃんに決して忘れぬ哀悼の意を表します。


編集部より:この記事は東京都議会議員、上田令子氏(江戸川区選出、かがやけ Tokyo)のブログ2018年6月19日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は上田氏の公式ブログ「お姐が行く!」をご覧ください。