プレゼンテーションを「立って」やると何が変わるか?

昨日は第8回世界の資産運用フェアで終日東京大手町サンケイプラザでパネルディスカッションのモデレーターを務めました。

半年に一回8回目の開催となり、スタッフの運営も随分安定してきました。事前の準備も前回の反省を踏まえながら進めることができ、今回もご来場の皆様に満足していただけたと思います。

毎回パネルディスカッションの進行を担当していますが、今回はミアン・サミさんがゲストのセッションで、ミアンさんから「座らないで立ってディスカッションしましょう」と登壇直前にいきなり提案されました。

今までは座って、スライドを見ながら話すというパターンしかやったことなかったので、一瞬ためらいましたが、せっかくの提案なのでやってみることにしました。初めての経験です。

打ち合わせもほとんどなく、仮想通貨に関して、2人で壇上に立って30分間ディスカッションを進めました。

案の定、事前に準備したスライドとはまったく関係の無い方向に話は展開し、結局30分で使ったスライドは20枚ほど用意した中のわずか3枚でした。当初のプログラムに書かれた内容とは異なる内容で、スライドも大半はスキップして、ほとんど役に立ちませんでした。

登壇が終わって、果たしてこんな内容で良かったのだろうか?と半信半疑だったのですが、来場している方の感想を聞くと、極めて評判が良く、他のセッションよりも面白かったという声が多かったのです。

机を置いて椅子に座って話すより、立って話す方が来場者との距離は近くなります。またマイクを持って話す場合、資料を手にもってそれを見ながら対応するのが難しくなります。時計で時間をチェックすることも出来ない中、頭の中に話の展開を大まかに考えておき、時間配分を考えながら話題を変えていく必要もあります。

立って話す方が、難易度はずっと高いのです。

しかし、距離が近く、決まったスライドで順番に話していくより、エンターテイメント性を出すことができるメリットがあります。堅い資産運用の話というセミナー感覚から、ヴィヴィッドなお金に関する最新の話といったライブ感覚に変わるのです。

立って話すことと座って話すことにこんなに違いがあるのかと、気づきを与えてもらえる貴重な経験になりました。

次回の世界の資産運用フェアは2019年2月9日に予定されています。すべてのセッションがこの方式が良いとは思いませんが、プレゼンテーションの方法にもっとエンターテイメント性を盛り込んでいくことを課題にしたいと思います。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2018年6月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。