北朝鮮の非核化や南北朝鮮問題に我が国は関与できるのか

首相官邸サイト:編集部

安倍総理としてはご自分の手で拉致問題を解決し、北朝鮮の非核化や南北朝鮮の戦争状態を解消するという大事業にも一役を担いたいところだろうが、今のところ先行きは決して明るくない。

仮に日朝首脳会談に漕ぎ着けても、拉致被害者の取戻しが安倍総理の手で出来るとは思われない。
会談は実現しても、どういう成果が挙がるかは不透明である。

拉致被害者のご家族のことを慮ればこういう物言いは出来るだけ避けておいた方がいいのだが、過剰な期待を抱いてそれが外れた時の失望の大きさを考えると、そろそろ思惑が外れた時のことを考えて次の一手を打った方がよさそうだ。

しかし、日本には打つ手がない。

これまで打つ手がなかったのに、今の段階で急に打つ手が出てくるはずがない。

アメリカのトランプ大統領を当てにしていても無駄だろうと思っている。
アメリカファーストに徹しているトランプ大統領は、日本固有の問題は日本で解決してくれ、と言ってくるのだと思う。

日本は、これから段々苦しくなる。

二階さんなどは、安倍三選に向けての軌道が既にしっかりと敷かれている、などと仰っているが、三選が実現しても、安倍さんを待っているのは荊の道だろう。

目下のところ、日本には出番がなさそうである。

「太陽政策ー朝鮮半島の平和の道」(文正仁著、志學社)を読むように勧められた

文 正仁
志學社
2018-06-01

 

出来立てほやほやの本である。

志學社という出版社に勤めている友人から、この本はいい、南北朝鮮問題の現状、及ぶ今後の展望を知るためにはこの本を読むのがいい、と勧められた。

筆者は、廬武鉉政権当時、閣僚レベルの北東アジア協力に関する大統領委員会の委員や韓国外交通商省の国際安全保障問題担当大使を務め、現在、文在寅政権の外交・安全保障特別補佐官の任にある現代韓国の政治と国際関係を専門とする研究者だそうである。

6月12日に出版されたばかりでまだマスコミでは殆ど注目されていないようだが、南北朝鮮の首脳会談に二度も陪席した当事者の執筆に係るものだから文在寅外交の目指している方向性を如実に語る第一級の資料ということにはなりそうだ。

延世大学大学院の政治学教授などを務め、アメリカのいくつかの大学で教鞭を執ってこられた学者の方の論文集だからちょっと読みにくいところがあるが、太陽政策の本質を知るには好個の文献だと言っていいだろう。

取り急ぎ、皆さんにご紹介しておく。

私もたまにはこういう真面目な学術書にも目を通す。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年6月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。