水道管の破損で商店街が水没。東京都水道・その老朽化の実態は?

音喜多 駿

こんにちは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

東京・北区、水道管破損で道路陥没 20戸以上で床下浸水
https://www.sankei.com/affairs/news/180704/afr1807040059-n1.html

昨日未明に私の地元・東京都北区内で水道管破損事故が起きた件につきまして、現地と被害にあった商店街を訪問して参りました。

実際に水道管から水が漏れ出た現場については、すでにほぼ原状回復がなされていたものの、

水が流れ込み、浸水被害のあった商店街は、臨時休業している店舗が複数。。


シャッターを開けて片付け作業をしていた店主の方々にお話を伺うことができましたが、当日はかなり凄まじい状況だったようで…

営業の要である業務用冷蔵庫が壊れてしまった店舗などもあり、元通り営業再開するのにはかなりの時間や費用を要する店舗もありそうです。

今回の事故原因は、ずばり「水道管の老朽化」です。

こちらのニュースに詳しく出ていますが、今回破損して漏水した水道管は昭和43年に敷設されたもので、すでに50年以上が経過していました。

水道管の法定耐用年数は40年とされており、状況によって異なるものの、この年数を超えたものから順次更新が行われます。

この破損した水道管も今年度中に交換対応される計画が進んでいましたが、一歩間に合わず、今回の事故につながってしまったとのことです。

ただ、上記のニュースだけを見ますと、東京都内には老朽化した水道管ばかりが張り巡らされている印象を受けますが、水道局によると

「都が更新の目安としている、50年を超えた状態になっている水道管は極めて稀

とのことで、その対象となる水道管の長さは23区内に2キロ程度。北区内だと10個所104メートルが残存。いずれの場所も数年以内に交換する計画がすでに進んでいるそうです。

ただ、2キロ程度とはいえ、法定耐用年数を超えた「50年選手」の水道管が残存していることは事実であり、場所によっては今回のように深刻な営業被害を引き起こすことになります。

この事故を受けて、各所の工事の前倒しなどが進められると思いますが、私からも改めて計画の見直しと着実な老朽化対策を水道局に依頼したところです。

また、商店街の方々が特に気にされていた補償については、

「過去にも類似の事例では、東京都が補償した例がある」

とのことで、調査を進めながら補償の範囲を含めてしっかりと検討していくとのことでした。

こちらも十分に被害者の方々に寄り添った対応が行われるよう、強く要請を行いました。

東京五輪を2年後に控えたメガシティ・東京も、このように高度経済成長期に一気に整備した都市インフラが老朽化し、まだまだ残存個所が残っています。

今回のような目に見える事故が起きなければ注目されない点でありますが、計画に問題がなかったか・今後はどのように対応が進んでいくのか、公営企業委員会の委員としてもしっかりと注視していきたいと思います。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は東京都議会議員、音喜多駿氏(北区選出、かがやけ Tokyo)のブログ2018年7月6日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおときた駿ブログをご覧ください。