速報!被災者自身が行った民地のがれき撤去費用は全額国が負担することが決定

河井 克行


7月6日金曜日の西日本豪雨災害発災以来、私は連日、被災現場や避難所をできる限りくまなく歩き、自治会長さんをはじめとして地元の皆様から地域のご要望をお受けしています。

被災現場で直接確認した気付きや、地元からいただいたご要望は、その場で直ちに国、広島県、広島市に連絡し、対応していただいております。いま被災者が最も切実に望んでいるのは、自宅敷地などに流れ込んだゴミ、流木、土砂の一日も早い片付けです。各省は災害廃棄物処理費用を国が肩代わりする補助金を持っていますが、中でも環境省が所管する制度が最も幅広い種類のがれきを処理することができます。しかしながら、私が被災地を歩きながら聞く声は、「土砂や流木を自宅敷地から撤去したいけど、広島市に言ってもいつ取りに来てくれるかわからない。じゃあ自分で撤去しようと思っても、市が費用をみてくれるかわからないので、手が付けられない」というものでした。

実はこれとまったく同じ相談を、4年前の「8.20.豪雨」の際にも受けました。当時広島に応援で派遣されていた環境省職員が国の制度を導入するように広島市とやり取りしていたことをよく覚えています。でも、何度働きかけを行っても、結局、広島市はこの制度を導入してくれませんでした。ですから今度こそは、広島市は素早く国の制度を採り入れて、民地のガレキ等の撤去を進めやすくしているものとばかり思っていました。

ところが、4年経っても広島市の態度が「8.20.豪雨」のままだということが分かりましたので、17日火曜日に環境省を呼び、広島市と協議することを求めました。紆余曲折の末、21日金曜日、環境省の事務次官より「宅地など民地に流れ込んだ土砂・ゴミ・がれき・流木などの災害廃棄物を被災者自身が撤去する際にかかった費用を、環境省の補助金制度を導入し、費用全額を被災者に還付することで広島市と合意した」と連絡が入りました。

この環境省の補助金を活用するのに必要なのは次の2点です。

①今回の豪雨で発生した自宅敷地など民地にあるゴミ、流木、土砂の撤去に要した費用(例えば、知り合いの建設業者を雇った費用、自分で重機を借りた費用など)の領収書

②撤去作業を行った現場の写真

安佐北区在住の方は、これらを安佐北区役所維持管理課(082-504-2411)に持ち込んでください。広島市が窓口への周知徹底を行うとの報告を環境省から受けました。

もちろん、安佐北区だけでなく、広島市のすべての区役所に窓口が作られます。詳細はそれぞれの区役所にお問い合わせください。

「被災者のために、国はやれることはなんでもやる」。一昨日私が被災地の現状と課題を報告した際、安倍総理大臣はこう決意を述べられました。広島市がなかなか動かないことに環境省も私も業を煮やし、20日金曜日私は、菅官房長官に直接要望しました。菅官房長官は、瞬時に私の目の前で、国と広島市とで至急協議するようにと内閣官房へ指示をしてくださいました。今回、4年越しで実現した背景は、安倍総理大臣、菅官房長官が強い指導力を発揮してくださったおかげです。発災直後の被災者にとって最大の問題である土砂撤去が、この制度の導入によって迅速に、そして全ての被災者に公平に行われることになります。

広島県下の各被災市町でも是非導入してもらいたいと、各方面に働きかけております。

皆さま、どうぞ積極的にご活用ください。

自民党総裁外交特別補佐、衆議院議員・河井克行(広島3区)
公式サイト