通常国会総括②「働き方改革」で変わりつつある社会の機運

今回の通常国会は、政府が提出した65本の法律のうち、60本が成立しました。
最重要に位置付けた「働き方改革」関連法案は、残業時間の上限規制や、正社員と非正規の待遇差をなくす「同一労働同一賃金」、年収1075万円以上の一部の専門職を対象にした脱時間給制度の導入を柱にしています。

脱時間給について、野党の一部が「残業代ゼロ法案」などと非難していますが、導入にあたっては、労使で合意し、さらに本人の同意も得る必要もあるなど制約を設けています。「4週間で4日以上、年104日以上」の休日確保も義務付けられ、一度対象となっても本人が望めば外れることも可能です。

裁量労働制の部分は法案から外れ、制度の運用をめぐりさまざまなご意見も出ています。ただ、間違いなく言えるのは「働き方改革」という言葉が問いかけられたことで、社会全体でこれまでの働き方の「常識」を見直そうとする機運が醸成されてきました。

総務省内でも中堅若手職員の有志が、育児・介護と仕事との両立、超過勤務の縮減、ICT化による業務効率化といった課題解決にむけて具体的な工程表をつくり、働きやすく、魅力ある職場づくりの提案に結びつけました。

ここで持ち上がった課題は、おそらく官民問わず、どこの組織でもいま悩んでいる問題です。時代の変化を見据えて画一的な働き方からもっと柔軟で効率的にどう働くか、社会全体で見直す動きを政治から作っていきたいと思います。

ちょうど今週は、働き方改革のムーブメントを官民で作っていくべく取り組んでいる、テレワークデイズ実施期間中です。(期間中のべ30万人が参加予定)今からでも参加可能ですので、ぜひ登録してみてください。私もweb会議で地元から都内にいる総務大臣に災害状況の報告を行いました。

明日は歴代初めて骨太の方針に盛り込まれた「水産改革」についてご報告します。


編集部より:この記事は、総務政務官、衆議院議員の小林史明氏(広島7区、自由民主党)のオフィシャルブログ 2018年7月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は小林ふみあきオフィシャルブログをご覧ください。