人間ドックだけでは健康状態のチェックはできない

人間ドックを定期的に受診するだけで果たして本当の健康状態をチェックできるのでしょうか?

例えば、胃の検査のためのバリウム。撮影をした外部からの様子の観察で初期の胃がんは見つけられるのでしょうか。都市伝説かもしれませんが、医療に対する知識のある人は、バリウム検査ではなく胃カメラで検査すると聞きます。少なくとも、胃カメラで内壁をリアルにチェックしてもらった方が、精度の高い検診になるのは、素人でもわかります。

同じように腸の検査も、人間ドックでは便検査ですが、それよりも腸内を内視鏡でチェックしてもらうほうが、はるかに効果的です。しかも、ポリープが発見されればその場で除去してもらい、大腸がんの発病リスクを下げることが可能です。

そして、人間ドックの最大の疑問は、人間の臓器の中で最も大切な首から上の検査がほとんどないことです。聴覚検査や視力検査はありますが、脳や頸動脈といった内部の血管の働きに対するチェックはほとんどありません。脳梗塞や動脈硬化といった血管の問題による大きな病気が多いことを考えれば、首から上こそ定期的にチェックすべきと思うのです。

このように考えていくと、人間ドックの健康チェックには、かなり限界があることがわかります。

私は、人間ドックに加え、胃カメラと腸内内視鏡検査を定期的に受信していますが、さらに脳ドック(MRI)と頸動脈超音波検査を受けることにしました。これで充分なのかどうかは分かりませんが、少なくとも人間ドックだけでは不安だからです。

さらに、どんな検査の方法を組み合わせるのが費用対効果の観点からベストなのかを、予防医学の専門家の方にアドバイスしてもらい、食生活、生活習慣、トレーニングなどと合わせて、修正していくつもりです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2018年8月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

 

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。