カンボジアのプノンペンに滞在中に再確認した事は、新興国の急速な経済発展と、相対的な日本の経済的地位の低下でした。
プノンペン市内には、レクサスやベンツなど高級車当たり前のように走り、ベントレーやロールスロイスも珍しくありません。スターバックスや地元のカフェには人が溢れ、日本とあまり変わらない価格のドリンクが普通に売れています。
そんな光景を見ていると、今や日本の田舎街より、新興国の都心部の方が経済的に豊かに見えてきます。
以前「60歳から毎月20万円入る術」と言う本を書きました。
しかし、今や年金プラス20万円程度では、マレーシアやタイに移住しても豊かな生活は実現できません。カンボジアのプノンペンであれば、まだ日本人が豊かに暮らす事は可能です。温暖な気候で、人も穏やかで親切、日本人が暮らすには快適な国といえます。最近は、日本食レストランのレベルも上がり、オシャレなお店も増えました。
とは言え、油断は禁物です。この国でも物価の上昇は著しく、インフレによる資産の目減りによって、いずれ日本の年金だけで暮らせないようになるのは時間の問題です。
物価の安い新興国に行って、相対的に高い価値を持つ円を利用するという戦略は、長期的には行き詰まることは明らかです。
だから、資産を積極的に増やすという観点だけではなく、保有している資産の価値の下落を防ぐという目的からも、資産運用は必須なのです。
カンボジアで1万円以下で、プール付きの快適なホテルに泊まれるのも、果たしていつまで可能なのか。
プノンペンのホテルでのんびりしながら、そんな日本に対する将来の漠然とした不安を考えてしまいました。
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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2018年9月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。