「やる気を出して始めたけど、続かなかった」
という悩みをよく耳にする。
日記、ラジオ英会話、ウォーキング、ダイエット等々、1月や4月になると、やる気満々で開始したものの、1ヶ月も経たずに止めてしまう(つまり「続かない」)という悩みだ。そういう人が多いせいか、「続ける」ためのノウハウ本が何冊も出ている。
続けられない人の最大の過ちは、たくさんのことをやろうとしてしまうことだ。
「スケジューリングの誤謬」では、将来の時間を倍近く甘めに見積もる傾向が人間にはあるそうだ。
私の勉強の方法論の一つは、「将来の可処分時間」を計算することに重点を置いている。このように、継続したいのであれば、日々の負荷を減らすのは大原則だ。
また、「続かなかった」と嘆く人に「また始めればいいじゃないか」と言うと、少し驚いた後、「そうだよな~」という反応が返ってくることが多い。
目的は、毎日続けることじゃない。決めた課題を消化していくことだ。
私自身、法律知識の劣化を防ぐため、憲法、民法、刑法、商法、民訴、刑訴、行政法の択一問題を(解説を合わせて)毎日2ページ読むことにしている。
1科目につきせいぜい5分なので、合計すれば35分。しかし、毎日35分を割くのは案外難しい。
自分や家族の体調の関係や、友人、知人らとの関係などで、しばらく遠ざかってしまうこともままある。
しかし、そこで止めないのがコツだ。
気にすることなく再開すれば問題はない。
7科目できなければ1科目でもいいと割り切ることも大切だ。
こうやって、イジイジ進めていき、結果として科目によっては1回転終わってしまった。
止まったところで終わりにしてしまえば、半回転すらできなかっただろう。
気にせず再開することこそ、続けるコツだと思っている昨今だ。
編集部より:このブログは弁護士、荘司雅彦氏のブログ「荘司雅彦の最終弁論」2018年9月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は荘司氏のブログをご覧ください。