最近、映画っていいなと思います。テレビやインターネットの動画などと比べても、圧倒的に手間暇をかけている。そして映画館という場がいい。とかく”ながら”が多い現代で、スマートフォンをオフにして集中する。
今月のお勧めは、「コーヒーが冷めないうちに」
コーヒー店から、過去や未来に行くというお話。タイムトリップを扱うものは、筒井康隆さんの「時をかける少女」、宮部みゆきさんの「蒲生邸事件」などたくさんありますが、本作は、コーヒーが冷めない間だけタイムトリップできる、コーヒー店で会った人だけ会える、そして、起こったことは変わらないなどさまざまな制約があります。
しかし、制約があるからこそ感動が生まれます。
起こったことは変わりませんが、当時聞けなかったことを聞く、伝えきれなかったことを他伝えることで、気持ちが変わります。気持ちが変われば未来が変わります。
恋愛関係、兄弟関係、夫婦関係、そして親子関係。そのどれもがピュア。意外な展開も面白かったです。
もう少し知りたい!
●助役も課長も経験した僕の「生きる」論
●万引き家族
<井上 貴至 プロフィール>
編集部より:この記事は、井上貴至氏のブログ 2018年9月29日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『井上貴至の地域づくりは楽しい』をご覧ください。