安倍政権は原発ゼロ基本法案の審議から逃げるな

10月29日の衆議院本会議、安倍総理の所信表明に対して枝野代表が代表質問に立ち、その中で原発ゼロ基本法について言及しました。

自公の審議拒否にあって、経済産業委員会に付託されたにもかかわらず審議すら行われていない原発ゼロ基本法案。審議時間は十分にあるのに適正な手続きで提出された議員立法を審議すらさせないのはどう考えてもおかしいでしょう。憲法にも反しますし、給料泥棒のそしりを受けても仕方ないのではないでしょうか。

法案に対する賛否はもちろんあって当然ですが、審議しないという対応はまったく納得できません。法案の審議で意見をたたかわせるのが国会の役割、日本の将来に係わる重要案件ですから、参考人の意見聴取なども含めてしっかりと議論をしてもらいたいと思います。

原発推進派は、よっぽど自信がないのか、審議に応じると原発推進の問題点、矛盾点が明らかにされるので避けているとしか考えようがありません。開会された臨時国会では経産委員会にかかる法案は一本もありません。審議する時間はたっぷりとあります。

徹底して原発ゼロ基本法案の審議を求めていきます。国民の皆さんからも声を上げていただければと思います。みなさんの力が必要です!

以下、枝野代表の代表質問より

【衆院本会議】枝野代表が安倍総理の所信表明に対し代表質問(立憲民主党公式サイトから)

【衆院本会議】枝野代表が安倍総理の所信表明に対し代表質問(立憲民主党公式サイトから)

エネルギー政策

東京電力福島第一原子力発電事故から7年以上が経過しました。安倍政権は、原発事故の教訓など忘れたかのように、原発ゼロ方針を反故にして、原発再稼働へと突き進んでいます。そこに、原発被災者に寄り添う姿勢は全く見られません。

私たちは、原発ゼロはリアリズムであり、原発ゼロを決断することこそが政治の責任であると考え、原発ゼロ基本法案を衆議院に提出しています。

原発ゼロ基本法案は、本年3月9日に提出されましたが、私たちの強い要求にもかかわらず、全く審議されないまま通常国会は閉じられました。この他にも、委員長提案を除き37本の議員立法を提出しましたが、そのほとんどが審議されていません。特に原発ゼロ基本法案を所掌する経済産業委員会では、政府提出法案の処理がすべて終了しており、時間は十分にあったにも関わらず、委員会の開催と法案審議は、拒否され続けました。

自民党は野党の審議拒否を散々非難してきましたが、時間がありながら議員立法を審議しないことこそ究極の審議拒否です。この臨時国会こそ、原発ゼロ基本法案をはじめ、立憲民主党が提出した議員立法について審議を行うよう強く求めます。

先の北海道胆振東部地震では、北海道全体がブラックアウトするという異常事態が生じました。大規模集中型電源構成の持つリスクが顕在化したものであり、再生可能エネルギーを中心とした小規模分散型の電源構成で、リスクを下げることの重要性が改めて明確になりました。

立憲民主党は、大規模集中型の電源構成から、エネルギーの地産地消、分散型エネルギーへの転換により、災害にも強く、地域でお金が回る仕組みへの転換をすべきである考え、分散型エネルギー社会推進4法案を今国会に提出予定です。これらの法案についても審議拒否することなく、しっかりと審議し、成立させていただければと思います。分散型エネルギー社会の重要性に対する総理の認識を伺います。

山崎 誠 立憲民主党衆議院議員 神奈川県第5区(戸塚区・泉区・瀬谷区)総支部長、立憲民主党政策調査会副会長、エネルギー調査会事務局長
環境・エネルギー・地方創生・社会保障政策・教育政策を中心に活動を展開。 元横浜市会議員、日揮株式会社、株式会社熊谷組勤務。山崎誠政策研究所代表、森びとプロジェクト委員会顧問、よりそいサポートネットワーク事務局長等