いよいよ来週火曜日(現地時刻)に迫った米国の中間選挙投票日。2年後のトランプ大統領再選の行方を占う、全世界が注目する大変重要な選挙です。米国内の各種世論調査や報道ぶり、そしてワシントンD.C.の友人・知人からの情報などを総合し、さらに私の「直感」を加え、連邦議会の勢力図を大胆に占ってみます。
結論を先に述べましょう。上院は共和党が現在の過半数からさらに議席を上乗せ。そして大方の予想を覆し、下院でも共和党が過半数を維持するでしょう。
予想の背景を説明します。一にも二にも、トランプ大統領の支持率が44.4%と昨年1月の就任直後以来の最高水準に達していることです。なぜここに来て急に支持率が上がってきたのか、要因は三つ考えられます。
①難航したカバナー連邦最高裁判事の議会承認により、保守派の有権者が「成功体験」と民主党への「敵愾心」を強烈に抱くに至ったこと
②中米ホンジュラスから米国を目指して北上を続ける7000人以上に膨れ上がった移民カラバン(隊商)に対して大統領が打ち出した厳しい措置が国境に近い州から支持を集めていること
③大型政策減税による景気回復が雇用の拡大と給与上昇の恩恵を中所得者層にも広げつつあること
などです。
つい1ヶ月前まで言われていた、下院における「ブルー・ウェイブ現象」、つまり青色がシンボル・カラーの民主党の地滑り的大勝利の可能性はほぼなくなったという見方が出ています。トランプ大統領は選挙戦の最終盤、激戦区を一日に数州遊説に回り、時間がないときは空港に降り立ったその場でエアフォース・ワンの前で演説をするといったように、まるで自身の選挙のように力を入れています。
一方で民主党は、オバマ前大統領が応援に回っていますが、集客力がトランプ氏とは桁違いに少なく、また、退任した前大統領に頼らざるを得ないのは民主党の層が薄いからだとの論説もあります。
さらに、最新のテレビネットワークのケーブルテレビ視聴者数を見ると、保守系のFOXがリベラルのCNNとCBSを合わせた数より多くなっています。これは、「反トランプ」を色濃く打ち出した論陣を見聞きするよりも、ありのままの選挙関連映像を見たい有権者の志向を表していると分析されています。
まだまだ米国メディア主流派は下院での民主党多数奪還を予想していますが、前回大統領選挙で見せつけたトランプ氏の選挙巧者ぶり、「神通力」、そして投票日直前の支持率の向きなども併せ考えると、私は敢えて逆張りをして、「僅差での共和党下院過半数維持」と、直感を書き残しておきます。
自民党総裁外交特別補佐、衆議院議員・河井克行(広島3区)
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