サイバーセキュリティ戦略本部副本部長を兼ねる桜田義孝五輪担当相が、国会でパソコンを使うかと問われて否定したことが話題になっているので、私は次のようにFacebookで書いた。
「私は、サイバーセキュリティ担当かどうかにかかわらず、いまどき、パソコンやったことないなどというのは社会人として失格だと思う。
そういう人の存在が日本を二流国にするわけで社会の腐った林檎みたいなものだと思う。欧米でも中韓でもそういう人は許されないだろう。
組織で上にいる者が新しい技術を拒否したら組織全体が遅れる。電子決済やペーパーレス化は一人でもばい菌マンが居たら進まないのである。そういう我が儘を許さない社会にならないと日本に未来はない。どうしても、それができない人をどう救済するかは別の問題であって、できるのにやる気がない人は社会的に許してはいけないのだ」
日本では安倍内閣のことならなんでもたたく野党や偽リベラル系のメディアを別にすると同情論が強い。「それなら防衛相は戦闘機を操縦できないとだめなのか」「人を使えばいいことでトップができなくともよい」とかいうわけだ。
海外では、AFP(フランス通信社)は、「どんなハッカーでもPCを使わない桜田大臣から情報を盗むことは不可能だろう。確かに、最強のセキュリティ対策かもしれない」。米紙ワシントン・ポスト(電子版)が、「彼が日本のサイバー対策を形づくることになる」という見出しで国会でのやり取りを紹介し、「驚くべき告白をした」と不安視し、英国のガーディアンは「System error」という表題の下で、「25歳のときから従業員や秘書に指示を出す立場にあるので、それ以来利用していない」という桜田国務相の談話を引用しつつ揶揄する記事を掲載しているなど、さんざん、物笑いのたねだ。
私のFacebookでの投稿も、IT弱者に気の毒とか言って批判されるかと心配したのだが、非常に多くの人から共感をいただいて驚いた。
「まことに同感以外言葉がない。問題は、しないことを誇りにしているノー天気な指導者が多いこと」
「つねづね同じことを思っていたが、やっと、同じ意見が出たのでシェアする」
「構造改革って、ITでかなり進むはずなのに、無駄なものをたくさん残してどうするの?身を削るというのは、議員の給与を下げることでもなんでもない。申請はすべて電子で、収入もマイナンバーで管理などなど、公務員の窓口業務を減らすなどですよ」
「PC時代に端境期(中途半端に偉くなり、PC作業を部下にすべて任せた人)が、今は高齢管理職者となっています。好奇心も薄く、PC作業も汚れ仕事だと思っている人が結構存在しています。その同じ舌で、 IT先進国、AIがどうのとか、語ってしまうところが恐ろしい」
電子化されたシステムを使いたくないという人のために、コストが上がるなら、そのコストを負担することは、対応できない弱者に対して求めても不当とはいえない。まして、できるのにできない人には懲罰的なコストを求めてもおかしくない。
なまくらな人のために、社会や組織全体のコストが上がることを許す社会に未来があるはずない。
さまざまな不正の温床となる本人認証の甘さも、つまらん理屈を打破して、さっさと、マイナンバーカードを持たないと生きていけないようにすればいいことだ。写真なしの健康保険証など論外だが、これも、健康保険をマイナンバーカード提示しないと使えなくすれば問題解決なのだ。