平成の先に待ち受けているのは、何だろうか。
乱という一文字がちらついて仕方がない。
私の、日頃のなんとはなしの欲求不満が募っているせいか、私はどうも密かに乱を求めているようである。
何の波乱もなく安倍三選が実現し、何の混乱もなく臨時国会が終了し、何の破綻もなく自公連立政権が続いているように見えるので、どこかで乱が起きて今の流れが変わらないかしら、とどこかで期待している自分がいる。
本来私は穏健保守を標榜しているので、多少の不満があっても、乱は好まない。
しかし、今漂っている日本の閉塞感は、そう簡単なことでは吹き飛ばせそうにない。
安倍三選の阻止も出来なかったし、麻生財務大臣の開き直りも咎めることが出来なかった。
自民党を超えることが出来そうな保守新党も作り上げることが出来なかった。
モリもカケも日本の政治の風景を変えることは出来なかった。
個人的にはそれなりに満足できる一年ではあったが、政治的にはあちらこちらに不満が残る一年だった。
小池さんが折角の希望の芽を摘んでしまったので、小池さんに代わってどなたがが新しい希望の芽を育ててくれないかしら、と鵜の目鷹の目で周りを見渡してきたのだが、私の目が小さいせいか、残念ながら今日まで何も見つけられなかった。
やはり何らかの波が起きないと、新しい希望の芽は生まれないようである。
どこかで、誰かが何を起こす必要がある。
まあ、実に細やかな波だろうが、来年の参議院選挙と同日に衆議院選挙が行われると、そこから何らかの波動が起きるような気がしている。
安倍総理は、事実上来年の通常国会での憲法改正の発議は諦めてしまったようだが、世論の動き次第では憲法改正の発議にまで辿り着くかも知れない。
大きな波が起きるとしたら、今は憲法改正の国民投票の実施だろう。
多分、自民党はそこまでは踏み込まないだろうと思っているが、永田町は一寸先は闇だそうだから、何があってもおかしくない。
多少の混乱はあるだろうが、今のところ政権交代にまで結びつくような大乱になる可能性はないから、少々の乱があっても結構である。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年12月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。