もうすでに様々なメディアや個人が書いているけれど…。
平成最後の紅白歌合戦は圧巻だった。実に面白かった。当初、ラインナップに関して「これが平成最後でいいのか?」という声が一部ではあったが…。
古市氏、紅白出場者「中途半端」 宇多田、SMAPら平成スター不在TVで嘆く(デイリースポーツ)
いや、私は「平成最後」という今を切り取った最高のラインナップだと当初から思っていたし。実際、そうだったのではないか。
オープニングの平成の紅白を振り返る映像が胸熱。しかも、出演者も登場しているという豪華版。懐かしい各時代のハイライトが映るだけでなく、当時の時代を捉えた映像がいい感じだった。いきなりテンションが上がる。
選曲、曲順も実にナイスで。構成もよく練られていたものだった。個人的なハイライトは、米津玄師、ユーミン、サザンだったが、他にもナイスなコラボ、好演が多数だった。この思い出せないくらいのパフォーマンスの数々だったということが、今回の紅白が大成功だったことを物語っている。
すでに語り草になっているが、最後のサザンは圧巻だった。「さぶちゃーん」と語りかけ、さらにはユーミンがキス。胸騒ぎの腰つきとはこういうことか。その場で出たユーミンの歌声や掛け声も臨場感満点だった。
あっぱれ!
司会の広瀬すずは、申し訳ないが、(本人も謝罪したが)ミスも多かったし、ギリギリやっている感が半端なかった。ただ、初司会が紅白という大抜擢であり。彼女に限らず、紅組の司会はここ数年、無理な抜擢が多いと個人的には感じており。むしろよくやったとみるべきではないか。彼女自身、次のステップに向けて模索している感じが伝わってきた。その点は評価したい。
大満足で、すでに何度も録画した映像を見返しているのだが…。
一点だけ不愉快だったのは、チコちゃんである。チコちゃんごときに叱られたくない。「ボーっと生きてんじゃねーよ!」は流行語大賞のトップテンにも入ったのだが…。残念ながらこの国で生きていくためには、ボーッとはしていられないわけで。貯金も年金もたっぷりある一部の高齢者や、富裕層は別として。ただただ不愉快だった。いや、普段の番組は、それを許容する人たちが見ているのだろう。ただ、紅白歌合戦は未だに「国民的番組」であることが期待されているわけで。年末に、ただただ不愉快だった。
チコちゃん嫌い
この過労社会に
ぼーっと生きてる奴なんかいないよ
ぼーっと生きてたら受信料払えんやろ
藤田孝典さんが街頭演説してたが
ZOZOの人なんかも、今日も働いてるんだぞ
他にもサービス業は今日も大忙し#NHK紅白 #紅白歌合戦2018— 常見陽平 (@yoheitsunemi) 2018年12月31日
そんなことをツイートしたら、たくさんRTされ。いいねもいっぱい。うん、そうだよね。
とはいえ、最高の紅白だった。歌の持つ可能性を感じることができた。もう一度、私たちは手をつなげるのではないか、とも感じた。ありがとう。
編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2019年1月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。