離党のご報告

奥澤 高広

こんにちは、東京都議会議員(町田市選出) おくざわ高広です。

本日は、皆様にご報告させて頂かなければならないことがあります。

それは、昨日付で都民ファーストの会に離党届を提出したことです。今後は、一緒に離党届を提出しました斉藤れいな都議(多摩市・稲城市選出)、森沢きょうこ都議(品川区選出)と3名で会派「無所属 東京みらい」を結成し、都議選でお約束した「ふるい都議会をあたらしく」する取組を体現してまいる所存です。

まず、今後の活動方針は、①情報公開と都民参加 ②しがらみのない政治 ③新しい政治家モデルの提案の3点です。具体的な取組内容については、準備が整い次第となりますが、会議のネット中継や定例会ごとのネット世論調査、テーマ別予算ヒアリング(誰でも参加可能)などを予定しております。加えて、ママ議員が政治を続けられる環境づくりや二足の草鞋を履くことでより有意義な政治活動ができることの証明をしていきたいと考えています。

これまでの政治では、政策実現よりも地元活動。朝は駅に立ち、昼は地域をまわり、夜は酒宴に参加するような生活が求められてきました。しかも、土日も含めて毎日です。このような暮らしを、働きはじめの若者ができますか?子育て真っ最中の夫婦ができますか?ベンチャー経営者ができますか?障害者ができますか?いいえ、できないはずです。結果として、年配の男性で比較的時間もお金も余裕のある人たちが議員になる→政策の柱も未来よりも過去や今をどうするかに偏っていく、というアンバランスな政治がつくられていきます。

では、今の時代に必要な多様な人材が政治の世界に入り続けるにはどうずればいいのか、そのカギは「政治家の新しい評価軸」を作り出すことにあります。議会活動を通じてより良い都政に貢献していることが、有権者の皆様に正確に伝われば、新年会やお祭りをはしごしなくても、当選することができるようになるはずです。

家族の時間を大切にし、会社経営やアーティスト活動と並行しながら政治家を続けられる環境を作ることができるはずです。そうすれば、優秀で、熱い思いをもった方々が政治の世界にもっと入ってきてくれるはずです。民間出身の多様な新人議員が、政治の常識に囚われずに試行錯誤を繰り返していくことこそ、私たちに課せられた使命であると考えています。

私は、小池百合子知事が立ち上げた政治塾「希望の塾」の出身です。(率直な意見を言えば)はじめは、どこにでもある政治の講義で退屈だなと思っていました。しかし会場を見渡すと、学生風の方、子育て世代のママらしき方、ベンチャー経営者のような出で立ちの方など、これまで政治の世界では見ることのできなかった人の多さに驚きました。さらに、塾で得た様々な出会いを通じて、社会を変えたいという熱い想いをもち、自発的に行動する方々が、社会にはこれほど眠っているのかと感動したのを今でもはっきりと覚えています。

小池百合子知事の最大の功績は、このような社会に眠る「人財」を掘り起こし、その心に火をつけたことであると思っています。この火をまずます燃え上がらせ、政治も行政も民間も、あらゆる垣根を越えて、ともに進める都政を目指してまいります。

小池百合子知事に共感したたくさんの方々のおかげで私は当選したのであり、私の実力などこれっぽっちもありません。今後も、小池知事の進める東京大改革を支えていくスタンスではありますが、都民ファーストの会所属の議員としての私にご期待下さった皆様を裏切ったことに変わりはありません。心よりお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした。残り2年半の任期、自らの全てを懸けて、「ふるい都議会をあたらしく」する取組を進めてまいりますので、どうか厳しい目線で見守っていただけましたら幸いです。

最後に、これまで共に学び、共に汗を流してきた同僚議員の皆様に対し、感謝の言葉をお伝えいたします。本当にありがとうございました。そして、ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。今後は、別の道から東京大改革という大きな頂を目指すことになりますが、引き続きのご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いします。

メディアの皆様にお配りしました内容をこちらに記載しておきます。こちらが、奥澤、森澤、斉藤が熟慮の上、離党という決断に至った理由をまとめたものです。加えて、記者会見にて考えもお伝えさせていただきましたので、こちらのリンクをご覧ください。

斉藤れいな都議からのご報告はこちらです

森沢きょうこ都議からのご報告はこちらです

また、落ち着きましたら、直接私たちの考えをお伝えする機会を設けさせて頂きます。どうぞよろしくお願いします。

離党届提出並びに新会派結成届提出のご報告

このたび、奥澤高広、齋藤礼伊奈、森澤恭子の3名は「都民ファーストの会」に離党届を提出いたしました。今後は、政党には属さずに、新会派「無所属 東京みらい」として3名で活動してまいります。引き続き「東京大改革」の実現に向け、初心に返り「ふるい都議会をあたらしく」する取組に邁進する所存です。

まず始めに、「都民ファーストの会」の皆様には、様々な面でご指導賜り心から感謝申し上げる次第です。特に、都議会の第一党として53人の大所帯を率いてこられた役員の皆様には衷心より敬意を表しますとともに、党の団結を乱すような振る舞いがありましたことについてお詫び申し上げます。今まで、共に歩んできた同志と袂を分かつことは忸怩たる思いですが、今後は、それぞれの立場から「東京大改革」を進めることができるよう、引き続き切磋琢磨していきたいと考えています。

「東京大改革」とは、特定の個人や団体の利益を生み出す「しがらみだらけの都政」を解き放ち、全ての都民の幸せのために、声なき声を拾い上げ、都民とともに答えを見つけていく「新しい都政」を再構築することだと考えます。しかしながら、現状の都民ファーストの会では、私たちに寄せられた都民の意見が吸い上げられず、代表質問や予算要望などの政策決定や各種選挙などにおいて、意思決定が不明瞭であると言わざるをえません。

「東京大改革」という大きな頂を目指すにあたって、これまでの政治の常識にとらわれず、オープンで分かりやすい意思決定をしていくことが、都民の皆様の負託に応えることであると確信しています。あと2年半という残された任期を考え、「都民ファーストの会」を離れ、自らが信じる価値観の元、改めて「東京大改革」に挑戦したいと思い至りました。

最後に、「都民ファーストの会」に所属する奥澤高広、齋藤礼伊奈、森澤恭子にご期待くださった皆様に対し、心よりお詫び申し上げます。あらゆるご意見を受け止め、今後の活動に活かしてまいりますので、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いします。

東京都議会議員
奥澤 高広
齋藤 礼伊奈
森澤 恭子


編集部より:この記事は、東京都議会議員、奥澤高広氏(町田市選出、無所属 東京みらい)のブログ2019年1月7日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおくざわ高広 公式ブログ『「聴く」から始まる「東京大改革」』をご覧ください。