都ファの黄昏。3都議の離党劇は東京大改革のエンジンに変わるか

こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

昨日昼頃、私もかつて所属していた都民ファーストの会から、3名の都議が離党したことが報じられました。


ご報告(もりさわ恭子都議)

ご報告(斉藤れいな都議)

離党のご報告(おくざわ高広都議)

主な理由は私が2017年10月に党を離れた時とほぼ同様の、「意思決定の不明瞭さ」です。

「東京大改革」とは、特定の個人や団体の利益を生み出す「しがらみだらけの都政」を解き放ち、全ての都民の幸せのために、声なき声を拾い上げ、都民とともに答えを見つけていく「新しい都政」を再構築することだと考えます。しかしながら、現状の都民ファーストの会では、私たちに寄せられた都民の意見が吸い上げられず、代表質問や予算要望などの政策決定や各種選挙などにおいて、意思決定が不明瞭であると言わざるをえません。

「東京大改革」という大きな頂を目指すにあたって、これまでの政治の常識にとらわれず、オープンで分かりやすい意思決定をしていくことが、都民の皆様の負託に応えることであると確信しています。

(前述の当事者ブログより抜粋、強調筆者)

この一連の流れをみて、「私が当時から主張していたことは正しかった!」と音喜多が小躍りしているだろうと思ってか(?)、メディアを含めてたくさんの方からご連絡をいただきました。

そういう気持ちも正直ないわけではないのですが、同時に寂しさと言いますか、複雑な感情が込み上げていることも確かです。

誰も古巣が凋落し、改革が停滞する光景など好き好んで見たくはないものです。


私が離党する1ヶ月前に、覚悟を持って提出した申し入れ書。この中で示された「意思決定プロセスの見直し」「規約の改定」「代表選の実施」など、ほとんどすべての項目が棚上げされたまま今に至っています。

チャーターメンバーである私の離党が「荒療治」となって、党内で変化が起こることを、期待していなかったと言えば嘘になります。

離党記者会見と、そして離党時のブログで私は下記のように述べました。

いずれにしましても、自らが創立メンバーとして立ち上げ、誰よりも愛した「都民ファーストの会」を去るのは、本当に忸怩たる思いです。身が引き裂かれる思いです。中から変えようと、努力をしました。しかし、私の力不足もあって、その声が届くことはありませんでした。

この上は、「離党」という身を持った行動で私の想いが届き、小池百合子知事と都民ファーストの皆さまが変わられること。原点の、まさに都民ファーストな姿勢を貫かれることを、強く望むものです。

あれから1年2ヶ月。同じ理由で党を去る一期生議員たちの気持ちはいかばかりかと思いますし、改革に期待をした都民の失望を思うと痛恨の極みです。

変わらなければ。これを最後にしなければ…と、生え抜きの心ある議員たちは考えていると思います。

しかしながら、目的が東京大改革ではなく、選挙で当選するために他の政党から移ってきた多くの議員たちに、その思いが共有されることは果たしてあるのでしょうか。

同じ組織の中に、別の方角を向いている議員たちが居る限り、組織は改善されずにこの流れはまだまだ続いていくように思います。

いずれにしましても、政治家・議員の大義は「有権者との約束(=選挙公約)」とともにあるもの。決して小池知事や所属政党に対して、盲目的に捧げられるものではないはずです。

THE PAGE記者会見動画より抜粋)

都議選で都民にお約束をした政策・改革(しがらみからの脱却、情報公開など)を果たすために、外部から挑戦することを選んだ3人の決断を、私は支持したいと思います。私に支持されたくないかもしれないけれど。

記者会見では「(音喜多との連携は)考えていません!」と断定されてしまいましたが(苦笑)、同じ選挙公約を掲げ、あたらしい議会と改革を目指す都議会議員同士。

協力すべきところは協力し、切磋琢磨をしながら東京大改革・議会改革を進めていきたいと思います。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、あたらしい党代表、東京都議会議員、音喜多駿氏(北区選出)のブログ2019年1月7日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおときた駿ブログをご覧ください。