韓国がいつも見え透いた嘘をいう理由を明快に解説

八幡 和郎

近代における日韓関係を振り返ると、無理やりとまではいえないが、強い圧力をかけて日韓併合をしたのは、やはり申し訳なかったことだ。しかし、どうすればよかったのかといわれてもなかなか知恵が出ない。いわば過剰防衛だったというのが公平な見方だろう。あまりにも、韓国の外交が稚拙で、独立国のままにしておけば、日本の安全保障だけでなく、世界平和に害になると英米なども支持したのはまぎれもない事実なのであるし、そういうことは世界史上でも珍しいことなのである。

それでは、韓国の外交や世論の具体的にどこが非常識かというと以下のように集約できると思う。

①は過去も現在も繰り返される、国書など文書受け取り拒否や告げ口外交のように、外交儀礼を無視した「無礼」な対応だ。明治初年の征韓論などに至った経緯を見ればわかることだ。

②は竹島上陸など鬱憤ばらしの「目先の成功」を優先させる。北朝鮮がアメリカや日本との会談をしばしばキャンセルするのだってそうとしか説明できない。

③は政治家が「国益より自己利益」優先を平気ですることだ。李氏朝鮮における大院君と閔妃の対立などひどいものだ。

④は媚びると図に乗るが徹底して強く出ると弱い「卑屈さ」。中国はそのあたりよくわかってTHAAD(Terminal High Altitude Area Defense missile)配備問題でも、5倍返しくらいの処罰を与えたが、日本は甘いからなめられる。

⑤は「嘘や無謀さへの甘さ」で、無茶をして失敗しても社会的に糾弾されないことだ。ES細胞問題でノーベル賞かとまでいわれた黄禹錫博士の研究成果捏造にもあまり強い批判はされず、奇妙なことに同情までみられる。自衛隊機レザー照射事件の言い訳でもそうだ。

現実的な決断で漢江の奇跡を実現した軍事政権は貶められる一方、日韓併合をむしろ早めてしまっただけの安重根のような浅はかなテロリストを国民的英雄にしている。

こうした欠点を自覚することは、韓国・北朝鮮にとって必要なことは言うまでもないが、それでは、日本はどうすべきか。

さしあたっては、こうした特異性を前提にして被害が少ないように上手に賢く立ち回るしかない。馬鹿らしいから聞き流すか、厳しくお灸を据えるか硬軟取り混ぜれば良いことだ。

ただし、中国の場合もそうなのだが、彼らの身勝手な主張にリベラルだとか進歩的とか自称する日本人が同調したり妙な理解を示すのは、大陸や半島の人々に誤ったメッセージになるし、健全な日本人の嫌韓感情を増幅させるだ。

リベラルだとか左翼であることは、インターナショナルな普遍性をもつ思想を奉じているはずだから、外国の国粋主義的思想も否定しないとおかしいわけだ。そういうなかで、戦前の日本を否定したいとか、安倍首相の成功が気に入らないということで中国や韓国の国粋主義に同調するのは、まったく筋が通らないわけである。

そこで、韓国の国粋主義的な主張に日本人のくせに、拍手喝采を送る自称左翼とかリベラルの人たちを、私は「変態右翼」だと糾弾しているのである。

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