仕事の能力を過小評価されている「勿体ない人たち」

随分変わってきたとは思いますが、日本は相変わらずの男尊女卑社会だと思います。

政治の世界や上場企業の経営者は圧倒的に男性。私がお付き合いしている取引先の社長、そして営業担当者もほぼ全員男性です。

コールセンターの管理職をしている人も「年配の男性クレーム客は、女性では話にならないから男性を出せ」と言ってくることが多いと語っていました。シニア世代には「男の方が女より上」という勘違いバイアスが未だにあるようですが、私は女性の方がむしろ優秀と思うことの方が多いくらいです。

しかし、勿体ないことに仕事をしていた優秀な女性たちは、結婚を機に専業主婦になってしまうことが珍しくありません。子育てが一段落してから再び働き始める人や、在宅で仕事をしている人もいます。とはいえ、その能力を充分に発揮できる機会がなかなか無いのが実情だと思います。

このような世の中から過小評価されたり、勿体ないキャリアの人たちが存在するということは、そこに「宝の山」があることを意味します。資産デザイン研究所には業務委託契約をして、仕事をサポートしてもらっているスタッフがいますが、そのメンバーは全員女性です。

当社の仕事の時間はフレキシブル。オフィスに決まった時間に来なくても、自宅や出先で仕事をしてもらっても構いません。多くのスタッフは兼業で、他の仕事もやっています。都合の良い時に、都合の良い時間だけ仕事をやってもらう。そんなスタッフを少しずつ増やしています。

子育てがあったり、朝夕の通勤が苦手で、定時の出勤は無理だけど、仕事はしっかりできる。そんな人材の「歪み」から、優秀な人たちと仕事ができるのは、大きなメリットです。

このような、仕事の能力を過小評価された人たちとは対照的に、大企業には大した仕事もしていないのに、過大評価されている人がたくさんいます。会社を辞めたら、人材としての価値はほとんどないのに、所属している会社の看板で高い給与をもらっている人たちです。プライドが高いばかりで使えない人たちですから、仕事を一緒にやりたいとは思いません。

日本の労働市場のこのような「歪み」は、これから徐々に修正されていくことになるでしょう。硬直的な日本の労働市場がもっと柔軟になって、働き方が多様化すれば、楽しく自由に仕事をしながら、成果を出せる人がもっと増えると思います。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年1月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

 

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。