お金が無い子供の人生を変える「教育機会」を新興国投資で提供する

カンボジアにあるキリロム工科大学。日本人起業家の猪塚さんがゼロから立ち上げた高原にあるリゾートと大学の複合施設です。

昨日、創業者の猪塚さんの来日に合わせ、渋谷でセミナーを開催しました。

キリロム工科大学から、カンボジア人の卒業生が誕生(写真)。彼女の初任給は320万円です。カンボジアの一般的な新卒の給与は、40万円と言われていますから、8倍の所得を実現しました。日本人の感覚では大卒の初任給が3000万円といったイメージでしょうか。

そんな実績が評判を呼び、キリロム工科大学にはカンボジアの学生の入学希望が殺到。入学倍率は25倍になっているそうです。今やカンボジアの最難関大学です。

更に、去年からは日本人の受け入れも開始。将来日本の大学卒より、高い初任給を実現する日本人学生が誕生するかもしれません。

日本の大学教育に足りないのは、英語とITです。この30年でアメリカと中国に圧倒的な差がつけられたのは、日本の大学教育が、時代遅れになっているのが一因です。

キリロム工科大学の授業は英語で、人工知能、ドローン、バーチャルリアリティ(VR)などのIT技術を学び、大学内ベンチャーで事業化しています。

この学生が住むための寮に投資する仕組みがあります。投資のリターンを得ながら、教育支援ができるということで、私も投資を開始しました。

カンボジアへの投資は、プノンペンの中心部に建設するコンドミニアム「Jタワー2」に続き、これで3プロジェクトとなります。

学生寮投資といっても、土地の所有権はありませんから、純粋な不動産投資ではありません。建物は大学に貸し出して賃貸収入を得ることになっています。

賃貸契約は、9年で米ドルで6〜10%程度の確定利回り。インフレが進むカンボジアでは、長期の賃貸契約は借り手にとってありがたいので、このような契約が可能になっています。借り手は大学で、学生数が増加していますから空室リスクは今のところありません。

確かに、カンボジア投資には、カントリーリスクもあり、キリロムのプロジェクトにも、開発が予定通りに進まないという事業リスクが存在します。開発スケジュールが想定通りに進まなければ、想定通りの収益が得られないリスクもあります。だから、不動産投資というよりキリロムというベンチャー企業への投資と理解するのがわかりやすいと思います。

ベンチャーの起業が成功するかどうかは、創業者のビジョンと実行力にかかっています。

猪塚さんが始めたキリロムは、教育を受けるチャンスのない子供に大きな希望を提供し、社会を変えるというビジョンがあります。

私も猪塚さんのビジョンに賛同し、学生寮の運営に投資家として参加することで、応援します。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年1月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。