同世代と仕事の話になると、「最近の若い奴は、権利ばかり主張する。」とか「これだからゆとり世代は、」という愚痴を聞きます。
しかし、団塊世代から我々の世代を見たら「甘い!」と言われるだろうし、戦後復興を成し遂げた世代から団塊世代を見たら「超甘い!」というように、歴史が繰り返しているだけな気がします。
また、先人が権利を主張したおかげで、男女雇用均等や週休2日が実現しました。私のようなALS患者が仕事出来るのも、先人の権利行使の賜物です。権利を主張するのも、今に始まったことではありません。
つまりいつの世代にも、私のように仕事こそが自分を磨く最良手段と考える人もいれば、仕事はそこそこで趣味に生きる人もいれば、仕事と趣味のバランスを上手くとる人もいるのです。
なので、冒頭の会話は、たまたま我々世代の仕事人間が集まった会話に過ぎないのです。
現在、日本は有給取得率が世界ワースト1で、今後私のような『仕事人間』はマイノリティ化することが予想されます。
その中で、上司として如何に会社を守るのか?
まず、全ての若手に仕事人間を求めるのは不可能です。明らかに仕事人間ではない人には、自分の持ち場の仕事をしっかりやってもらう以上のことを求めないことです。その上で、仕事人間になりそうな若手を目利きして、教育して、要職に抜擢するのです。
ひとつの例として、私の新卒同期は26人いましたが、10年後に会社に残っていたのは4人だけです。辞めた人達は、違う仕事・違う立場・違うステージで人生を謳歌しています。そのかわりに、残った4人は取締役などの要職についています。
会社との相性が合い、仕事人間になってくれる若手は一握りです。それを理解してマネジメントする必要があると思います。
動けなく、喋れなくなった私のドライな結論です。
恩田 聖敬
この記事は、株式会社まんまる笑店代表取締役社長、恩田聖敬氏(岐阜フットボールクラブ前社長)のブログ「片道切符社長のその後の目的地は? 」2019年1月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。