維新の起死回生の一手で大阪都構想、府と市の一体化進展を期待

松井知事(右、編集部撮影)と吉村市長(大阪市サイトより)

地方の反乱と言うほどではないが、地方が国を変えていく原動力の一つになればいいな、と思っているのが、大阪である。

大阪維新の「府市合わせ運動」は、夢がある。
大阪都構想は大阪府と大阪市の一体化のための一つの構想だろうと思っているので、何とか実現に漕ぎ着けて欲しい。

政権与党が本気になればあっという間に出来そうな話だが、大阪府と大阪市が一体化すると首長の数も地方議員の数も、さらには職員の数も大幅に減らされることになるだろうから、減らされる側の人たちは徹底的に反対するはずだ。

廃藩置県を断行した明治維新の縮小版を大阪で実現しようとするようなものである。
直ちには目立った効果は出て来ないだろうし、反って一時的には様々な移行コストが嵩んで不興を買ってしまうだろうが、長期的に見れば大阪在住の方々には利益になるはずである。

現状を一ミリも変えたくないという守旧派、既得権益を何としても失いたくない頑迷固陋な保守派の皆さんから大変な反対キャンペーンが繰り広げられるだろうが、多少の血が流れても、やれる時にはとことんやってみることである。

大阪維新の会の壮大な実験に、私は賛同する。

多分、今が絶好のチャンスだろう。
大阪維新の力を示すのに、今ほどいいチャンスは滅多にない。

大阪の公明との訣別は必至だろうが、松井大阪府知事も吉村大阪市長も不退転の決意で臨まれることだ。
大阪府と大阪市の一体化を進める象徴として、松井氏が府知事を辞めて大阪市長選に挑み、吉村氏が大阪市長を辞めて大阪府知事選に挑戦する、というのは、実に異例なことではあるが、やってみる価値はある。

小池さんが崖から飛び降りて東京都知事選挙に名乗りを上げた時のような風が大阪で吹くかも知れない。

目論見どおりに運ぶという保証はどこにもないが、どうしてもやる必要があることだったら、そこまで徹底してやることだ。

敗れた時は、橋下氏が起つ。

私は、そう見ている。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2019年2月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。