愛してるからこそ、人工呼吸器をつけないALS患者への手紙

日本ではALS患者の7割が、人工呼吸器をつけずに『死』を選んでいます。諸外国では、9割を超える国もあるそうです。私も、知り合ったALS患者が人工呼吸器をつけずに、あの世に旅立っていくのを何人も見ています。

命の選択権は本人のみにあり、他人が口を挟む問題ではないことは、当事者である私はわかっているつもりです。なので、ここから先は私の勝手なつぶやきとしてお付き合いくださいませ。

というわけで今日は、さだまさしさん(以下敬称略)の『夢』という曲を紹介します。この曲を今聴くと、ALSになり、人工呼吸器をつけるかどうかの時の、妻や子供たちへの思いとリンクして、今も半泣きしながらブログを書いています。


作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

あなたの腕の中が
狭くなった訳ではなく
私があなたの夢を閉じこめる
狭い篭になるのが怖いから

さよなら そう書きかけて
迷ったあげくの置き手紙
あなたに逢えた倖せなんて
月並みな言葉しか浮かばない

※人は誰でも無器用で
悲しくなる位無器用で
けれども誰にも夢があり
ぎこちない様な愛がある
私の夢はあなた
へたくそだけど 愛してた※

夢ならいつか覚めるよと
笑ったあなたが哀しかった
優し過ぎたら届かない
けど優しくなければ 夢じゃない

あなたは夢の大空を
高く高く飛んで欲しい
私が涙をもしも流すなら
あなたの翼が見えなくなってから

(※くり返し)

私の夢はあなた
へたくそだけど 愛してた

愛してるからこそ、負担を考え、さよならを選択するALS患者がいます。けれど私は、愛してるならずっと一緒にいて欲しいし、それが可能な社会を創りたいと思います。ご協力よろしくお願い致します。

人間を描くプロのさだまさしなら、ALSという病気と患者の思いを、どう音楽で表現するのでしょう?すごく聴いてみたいです。

恩田聖敬


この記事は、株式会社まんまる笑店代表取締役社長、恩田聖敬氏(岐阜フットボールクラブ前社長)のブログ「片道切符社長のその後の目的地は? 」2019年3月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。