Facebookは高齢者向けに方向転換するのだろうか?

CNETが「Facebook、米国ユーザーが2年で1500万人減少」と伝えたので、Edison Researchが発表した元情報をあたってみた

José Manuel Gelpi/flickr:編集部

CNETが書いたとおり、12~34歳の米国人ユーザ数は2017年の79%が2019年には62%、35~34歳では72%が69%に減少したそうだ。一方、55歳以上では49%から53%と伸びている。

Edison Researchは、この他に、12~34歳層では2015年調査で58%がFacebookを最も多く使うと回答したが2019年調査では29%まで減少し、代わりにInstagramを主に使う割合が26%、Snapchatが28%に増えたと報告している。12~34歳層が画像や動画の共有を好んでいる様子がうかがえる。

総務省が昨年7月に公表した『情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査』報告書によれば、10代ではFacebookの利用率は伸びずTwitterとInstagramの伸びが顕著になっている。2012年と2017年を比較すると、Facebook利用率は10代が19.4%から21.6%、30代では20.9%から46.6%、50代では5.1%から26.7%と年齢が高いほうがFacebookを利用するようになっている。

ドイツにある統計調査会社Statistaの発表では、2019年1月時点でのSNSアクティブユーザ数は世界合計でFacebookが22億71百万人、YouTube19億人、WhatsApp15億人の順番である。Facebookについて国別の内訳を見ると、インド3億人、米国2億1千万人、ブラジルとインドネシアがそれぞれ1億3千万人で、メキシコ、フィリピン、ベトナム、タイが続いている。

米国や日本ではユーザは高齢化しつつあり、一方で途上国から多くのユーザを集めている。FacebookはSNS初心者向けだが、慣れると飽きて他のSNSに移っていくのかもしれない。

ITmediaは、ザッカーバーグCEOが「プライバシー重視」への方向転換を発表したと伝えている。SNS初心者がユーザの中心で仲間内のコミュニケーションのためにFacebookを使う傾向があるとしたら、方向転換は納得できる。