混乱続く。東京都議会

東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。 

小島敏郎氏、小池知事(都庁サイト、ツイッターより:編集部)

今日、都議会の予算特別委員会は最終局面の採決を迎えます。午後1時開会予定ですが、私は自民党を代表して討論に立ちます。

ただただ虚無感残る

ただ、3月14日の議場騒然も含めて、少しだけ充実した感じがありません。各メディアの報道では、都民ファーストの会と野党会派が揉めているという事が焦点となっています。しかし、この予算特別委員会の混乱の原因のそもそもは私が13日の質問の中で求めた「小島敏郎氏参考人招致」の調整をめぐっての大混乱です。

委員長って何なの・・・

都民ファーストの会の立場からすれば、小島氏を呼ばない理由をしっかりと野党会派に納得させた上で、粛々と委員長が裁けば良かったのです。自民党が14日の理事会に欠席した事は、完全なコミュニケーションの不足。自民党の三宅副委員長とは少なくとも委員長付きの書記職員は連絡が取れていたわけです。そこで、三宅副委員長は委員長の動きを求めています。ただ、これまでの自民党の先輩方から教わってきた委員長ポストの動かし方というのは「委員会運営が順調にいくように最大限に気を配り、汗をかくこと」でした。 

おかげさまで、私も現在、公営企業委員長職に就いていますが、出来るだけ各会派に気をつかって動いています。協議事項が少しでも変わったら、自ら各会派を回っているのです。そういう事が共通の認識だと思っていた自民党側と、そうでない方達とではスタートラインが異なっていたのです。

「鈴木みのる」は徹底している

委員会が始まった瞬間から、石川委員長と野党会派にズレがあったと言わざるを得ません。この騒動で元経産官僚の宇佐美典也氏が「鈴木みのる」と評した伊藤ゆう副委員長の動きが注目されていますが、伊藤さんは都民ファーストの代表として原理原則論を曲げず、小島氏の参考人招致は不要だという信念を曲げずに活動されています。これはこれで、何も文句はありません。

ただ、一応所属はあるものの、委員長ポストに就いて「中立公平」を掲げるならば、この騒動の中で石川委員長にはせめても妥協点を探る行動に出て頂きたかったという思いです。こう書くのも長い歴史と伝統で守られてきた委員長ポストの重みを感じている私達からだけの哲学かもしれませんが。

調整役が機能しないと不幸に

極論と極論で平行線をたどっている時に、お互いが主張だけを繰り返しても前に進まないのは明白です。しかも都議会史上例を見ない最低なデッドロック状態に入った中で委員長が都民ファースト側の主張に乗ってしまっては他会派から異論が出るのは当然です。最低限の意見聴取や調整、ガス抜きなどを行うのが調整役というものだと考えています。私は調整役を果たされてきた保守政治家の数々と接してきたので尚更感じるわけです。

25日は予算特別委員会では最後の質疑でしたが、これも理事会での協議内容を巡ってまたもや石川委員長と野党会派が一揉め。理事会で約束したことを守って欲しいと野党が迫るものの、都民ファースト側は約束していないという展開。本当に約束していないなら、都議会野党各会派もこんなに本気で動かないと思うのですが。

物事は360度の視点で可能性を探る

さて、13日の私の質疑中に持ち出した資料の件で、都民ファースト側から批判をされているようです。私が委員会で提示した資料は某議員から私の元へ届いたもの。どんな根拠の無い推測をされているのか分からないですが。昨年の予算特別委員会で私が追及した件で、当時の塩見生活文化局長が降格人事となり、多くの方から「川松のせいだ」と言われます。これも完全な根拠の無い推論で、私は昨年、予算特別委員会で文化事業を取り上げると決めてから、普通にやったら文化振興部署の職員が傷つくだろうからと、誰一人として現場の担当職員と接触はしていません。昨年があったからこそ余計に、今年も同様です。

とにかく真実は一つしかないわけで、私は議場での混乱中に完全に押し倒されている動画もあれば、青いファイルを持ち出している動画もある、廊下でもめている証人もいる事ですから全て警察に届けるなりして白黒つけた方がいいと思っていますし、それを当該議員にも執行部にも伝えています。当該議員も弁護士と相談している頃じゃないでしょうか。

正常化はいずこへ・・・

事態収拾の申し入れをしている尾崎議長にもなんらかのケジメを示して頂き、早く正常化への道を進めたいと考えています。以前より私はこんな機能不全な都議会は自主解散すべきと主張しています。私にもブレずに言い続けている事があります。それは小池知事の周りは皆小池知事の足を引っ張っている。冷静に判断をすれば、都議会自民党の政策こそが小池知事を助けるんだと。 

13日の質疑中も与党会派から答弁者の声が聞こえないくらいのヤジが飛んでいましたが、冷静に聞いて頂ければ、そのほとんが都庁を応援するものです。正常化に向けて、私は私の考える都政の正義としてとことんやりたいと考えています。

川松 真一朗  東京都議会議員(墨田区選出、自由民主党)
1980年生まれ。墨田区立両国小中、都立両国高、日本大学を経てテレビ朝日にアナウンサーとして入社。スポーツ番組等を担当。2011年、テレビ朝日を退社し、2013年都議選で初当選(現在2期目)。オフィシャルサイトTwitter「@kawamatsushin16」