「一次情報」へのアクセスが超過収益を得るチャンスになる

資産運用で大切な事は、一次情報にアクセスすることです。情報というのは伝達すればするほど、そこにノイズ(雑音)が入り込み、真実がぼやけて見えなくなっていくからです。

写真AC:編集部

プノンペン滞在中にこんなことがありました。

街の中心部から空港までローカルな鉄道が走っているという情報を得て、ホテルのフロントで時刻表が無いか聞いてみました。

ところが、ローカルのホテルスタッフは、鉄道は今は運行していないと言います。空港にはタクシーかトゥクトゥクで行くしかないとの説明でした。

話が何だか違うので、事実を確認するために、鉄道の駅まで行ってみました。

がらんとした駅の構内に受付の女性が一人いて、聞いてみると鉄道は運行しているとのこと。約1時間に一本のペースという話でした。ただし、時刻表は無くて、適当な時間で空港と中心部を往復しているようでした。

せっかくの機会なので、ホテルから鉄道駅までタクシーで乗り付け、そこから列車に乗って、無事に空港に到着できました。

地元の人にさえ知られていないくらい知名度が低いらしく、この列車の乗客は我々だけで貸切。最後には乗務員と記念撮影までしてもらいました(写真)。周辺の風景もワイルドで、新興国ならではの得難い体験が得られました。一次情報まで調べてみて良かったです。

このように情報と言うのは、現地に行っても必ずしも正しいことが得られるとは限りません。

出来る限り情報の発信源である川上に近づいていき、ダイレクトな情報収集を行うことです。

新興国での正確な情報収集にこのように手間とコストがかかるということは、見方を変えれば大きなチャンスが眠っていることを意味します。情報に「歪み」が存在し、それが超過収益の源泉になるからです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年3月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。