資産運用で大切な事は、一次情報にアクセスすることです。情報というのは伝達すればするほど、そこにノイズ(雑音)が入り込み、真実がぼやけて見えなくなっていくからです。
プノンペン滞在中にこんなことがありました。
街の中心部から空港までローカルな鉄道が走っているという情報を得て、ホテルのフロントで時刻表が無いか聞いてみました。
ところが、ローカルのホテルスタッフは、鉄道は今は運行していないと言います。空港にはタクシーかトゥクトゥクで行くしかないとの説明でした。
話が何だか違うので、事実を確認するために、鉄道の駅まで行ってみました。
がらんとした駅の構内に受付の女性が一人いて、聞いてみると鉄道は運行しているとのこと。約1時間に一本のペースという話でした。ただし、時刻表は無くて、適当な時間で空港と中心部を往復しているようでした。
せっかくの機会なので、ホテルから鉄道駅までタクシーで乗り付け、そこから列車に乗って、無事に空港に到着できました。
地元の人にさえ知られていないくらい知名度が低いらしく、この列車の乗客は我々だけで貸切。最後には乗務員と記念撮影までしてもらいました(写真)。周辺の風景もワイルドで、新興国ならではの得難い体験が得られました。一次情報まで調べてみて良かったです。
このように情報と言うのは、現地に行っても必ずしも正しいことが得られるとは限りません。
出来る限り情報の発信源である川上に近づいていき、ダイレクトな情報収集を行うことです。
新興国での正確な情報収集にこのように手間とコストがかかるということは、見方を変えれば大きなチャンスが眠っていることを意味します。情報に「歪み」が存在し、それが超過収益の源泉になるからです。
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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年3月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。